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幹也「式、君またニー速なんか見てるのかい」

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/04(火) 03:05:46.98 ID:4q2noIgW0 [1/22]
式「たしかに」

幹也「もっと他に面白い板があるんじゃない?ニュー速とかVIPとかさ…」

式「草民だころせ」

幹也「ぼくはVIPはやってないよ」

式「そうなんだおじさん「そうなんだ」」

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/04(火) 03:06:56.80 ID:4q2noIgW0 [2/22]
幹也「どうせ今日も朝からニー速ばっかで何も食べてないんだろ?ほら、食べないと」

式「ハーゲンダッツ」

幹也「今日は抹茶味に…」

式「死にたい入り」

幹也「何それ」

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/04(火) 03:09:28.17 ID:4q2noIgW0
幹也「僕もそろそろ帰るね。ニュー速の偽装ZIPスレがスレストされそうなんだ」

式「うn」

幹也「あ、そうだ。明日は橙子さんが緊急事態だから事務所に来てくれってさ」

式「おそとこわい」

幹也「来ないと君の●でZIP上げまくるからね」

式「おいやめろ」

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/04(火) 03:12:28.36 ID:4q2noIgW0
幹也「素に戻ったね」

式「…元はと言えば、お前らニュー速民の一部が昨日強姦事件のスレをエロゲネタで乗っ取るから、同じcommufaの家まで規制されたんだ」

幹也「でも僕は関係無いしね。焼かれたくなかったらちゃんと事務所来なよ。じゃあね」

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/04(火) 03:14:59.72 ID:4q2noIgW0
【翌朝】

式「新しい朝が来た」

チュンチュン…

式「絶望の朝」

式「…」

式「一人でニー速ネタやると本気で基地外に見えるからやめるか…」

式「…ああ、そう言えば今日は橙子の事務所に行くんだったっけ、めんどくさい…」

式「ってもう12時過ぎてるぞ…まずい…規制中だってのに、幹也のバカのせいで●焼かれたら…」

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/04(火) 03:17:56.56 ID:4q2noIgW0
【伽藍の洞】

橙子「式が遅刻か、珍しいな」

幹也「またどうせ一晩中ニー速いじってたんじゃないですか」

橙子「そう言うお前はさっきから何をやっているんだ」

幹也「ちんシュスレが乱立してるんですよ。もう一生分のAAを貼り尽くしました」

橙子「全く何が楽しいんだか。常人の私には分からんよ」

幹也「匿名の相手と一体感感じたいだけですよ。ZIPスレだってそうです。ZIP自体は2の次で、ZIPを通じた馴れ合いが主な目的なんです」

橙子「妙に冷めてるなお前」

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/04(火) 03:20:57.54 ID:4q2noIgW0
橙子「その式が嵌ってるっていうニー速って板が、今一よく分からないんだが」

幹也「他の板に馴染めない奴が行き着く慣れ合い板ですよ。妙な子供口調が鼻に付きます」

橙子「ふむ、一種の幼児退行願望って奴か?」

幹也「そうですかね。僕はニュー速しかやらないんで分かりませんが」

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/04(火) 03:24:22.04 ID:4q2noIgW0
幹也「そう言えば、橙子さんは2ちゃんやらないんですか?」

橙子「IEで嗜む程度だな」

幹也「例えばどこの板に」

橙子「既婚女性板で旦那に振り回される主婦を見下して遊んでるね」

幹也「鬼女乙」

橙子「ん?」

幹也「スレスト来たんで、お茶入れますね」

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/04(火) 03:28:25.40 ID:4q2noIgW0
ガチャンッ

式「ハァ、ハァ…」

幹也「式、遅いじゃないか」

式「…おい、コクトー。まさかとは思うが、もう俺の●でZIP貼りつけたのか?」

幹也「いや、jpg貼っただけでスレ違いだとすごく叩かれちゃってね。残念だけど」

式「そうか…(ホッ」

幹也「それよりさっき、ニュー速でちんシュスレが乱立しててね。AA貼りまくったら君の●、ものの2分で焼かれちゃったよ」

式「     」

幹也「まったく真昼間の人が少ない時間帯だって言うのに。参っちゃうね運営には」

式「     」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/04(火) 03:34:29.85 ID:4q2noIgW0
橙子「さて、全員集まった所で、本題に入るんだが、最近妙な噂を耳にしてね。黒桐、MOON ROOMって知ってるか?」

幹也「MOON ROOMって、最近埠頭の近くに出来たネットカフェですよね。海が見えるって女性客にも人気らしいです」

式「(^o^)ノ」

橙子「最近そこを中心に行方不明者が続出してるらしい」

黒桐「中心?」

式「( ゚-゚ )ノ」

幹也「ちょっと式、さっきから何なの」

式「(οдО;)ノ」

橙子「こりゃ当分戻ってこないぞ」

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/04(火) 03:41:22.58 ID:4q2noIgW0
黒桐「ようするに、それを僕に調べろって言うんですね。橙子さんは」

橙子「そうだ。今月の展覧会は受けが悪い。こう言う仕事にでも手を染めんと、給料も工面できそうにないんだ」

黒桐「またですか…」

式「…俺も手伝う」

黒桐「え?何で?珍しい」

式「給料が無くなるとなると一大事だ。●が焼かれた今、モリタポに頼るしか無いからな」

黒桐「君、手に入れたモリタポ必要ないくせに片っ端からbeに変えるからね」

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/04(火) 03:50:32.55 ID:4q2noIgW0
黒桐「じゃあ明日までに、あのネカフェの事について一通り調べてくるよ。明日の朝9時、灯台の辺りに集合ね」

式「…ああ」

式「…さて、どうするかな…金もこの前ヤフオクで使い切ったし…ん?…何だ、これ」

(オープン記念!ネットカフェ『MOON ROOM』、無料チケット2時間分 今月末まで)

式「…MOON ROOMって、さっき言ってたネットカフェか…ネットカフェ…ネカフェ……」

式「………」

式「ニー速できるじゃん」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/04(火) 03:57:01.74 ID:4q2noIgW0
式「…いや、これはあくまで事前調査だ…決して昨日立てた手ケツスレが気になるわけじゃない…」

店員「いらっしゃいませ!最安のご利用ですと椅子の席、個室ですとソファーの席と畳の席がございますが、どうしましょう?」

式「これを」

店員「はい、こちらのチケットですと、椅子の席で2時間のご利用となりますね。ドリンクのコップはこちらにございますので、どうぞ」

式「いや、他にお金は持ってない」

店員「あ、いえ。現在開店記念サービスとして、ドリンクバーの方は無料で使用できるんですよ」

式「なんという優良店」

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/04(火) 04:07:08.64 ID:4q2noIgW0
式「ドリンクで腹も膨れて一石二鳥だな…よしよし、専ブラも入ってるな。さすが優良店」

式「さて、俺の建てたスレは、と…(グビグビ」

鮮花「あら式、こんな所で何やってるの?」

式「ブーッ!!」

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/04(火) 04:10:49.28 ID:4q2noIgW0
鮮花「何よ汚いわね!」

式「あ、鮮花…何でお前がここに…」

鮮花「学校は2ちゃん禁止なんです。ちょっと確認したいスレがあって、お忍びで」

式「なんだ、お前も2ちゃん目当てか」

鮮花「お前もって…まさか、あんたも2ちゃんやりに来たの?」

式「い、いや…橙子の依頼でな…この辺で行方不明者が続出してるらしくて、それを調べろって言われた」

鮮花「ああ、知ってるわよ。家の学校でも結構有名な噂ね」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/04(火) 04:16:15.83 ID:4q2noIgW0
鮮花「家の学校の生徒も何人かいなくなってるわ」

式(クソッ…1レスもつかずdat落ちしそうだ…ここだったらIDも違うし、自演でも…)

鮮花「ちょっと式、聞いてる?」

式「あ、ああ。本当、手がかりの一つも掴めない。どうするかな…」

鮮花「うーん…あ、そうだ!それだったら、あんたも私のスレで聞けばいいわ」

式「……私のスレ?」

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/04(火) 04:25:08.67 ID:4q2noIgW0
鮮花「ちょっと貸して」

カチャカチャ…

式「…オカ板て」

鮮花「あら、オカ板は最高よ。2ちゃんねる上のどの板よりも光に満ちているわ」

式「!?」

鮮花「『速』の文字が付くカス板と違って、実用的な情報で一杯だしね…それはさておき、これ、このスレよ。私が建てたの」

8:人生に迷った時に書き込むと魔術師が道を開いてくれるスレ(392)

式(うわっ)

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/04(火) 13:01:49.80 ID:4q2noIgW0
鮮花「このコテが私よ。結構皆からは神様扱いされたりして、評判いいんだから」

式「………」

鮮花「他に私のおすすめのスレは、まぁ定番だけど洒落怖とか。でも最近はネタばっかで駄目ね。やっぱまとめで読むのが一番かも」

式「………」

鮮花「他にも夢占いスレとかもいいわね。私も本持ってるけど、照らし合わせてみても結構的中率高いわよ。他に私の個人的なおすすめのスレは…」

式(幹也、お前の妹は礼園女学院で厨二を極める余りメンヘラ化してました)

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/04(火) 13:06:29.14 ID:4q2noIgW0
【1時間半後】

鮮花「そもそもフォトンベルトって言うのはここ数年の異常現象の擬似科学的な裏付けに過ぎず、実際の2012年には太陽光が緑色の…」

式(いっそ殺せ)

店員「お客様、お時間となりますが…」

鮮花「ちぇー、いい所なのに。じゃあね、式。結構楽しかったわ。何かあったら私のスレに相談してね」

式「答えるのお前だろうが…」

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/04(火) 13:20:27.79 ID:4q2noIgW0
式「ふう…何をしに来たんだったか………あっ!ニー速の俺のスレ…自演で上げないと…(カチッ」

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式「     」

式「     」

式「     」

式「…まぁ、いい。1レスも付かずに落ちたと言う事は、誰にも認識されなかったって事だ」

式「…もう一度同じ内容で建て直すか(カチャカチャ」


(^o^)ノ<メクラくんは手ケツ中毒
1 :名前書いたら負けかなと思っている。:2008/03/25(日) 16:10:55 ID:iJsbHa240
( ゚-゚ )<なわけねぇだろ (;';)q^)<申し訳ない


式「………」

式「やはり、面白い…」

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/04(火) 13:39:23.38 ID:4q2noIgW0
式「…さて、残り10分か…まぁ、確認するだけなら家でもできるんだが…どうせ2レス禁止だしな…」

式「よし、さっそくレスが…」


2 :名前書いたら負けかなと思っている。:2008/03/25(日) 16:10:55 ID:2znNojc3O
レスつかずに落ちたから同じスレたてなおしとる


式「………」

店員「お客様、お時間ですが」

式「………ふざけるな…見ているのならレスを付けろ…1レスでも付けばスレが上がってまだ可能性があったのに…この糞ピコが…(ブツブツ」

店員(気持ち悪い客だな…)

57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/04(火) 18:55:26.41 ID:J0BVLi0q0 [1/5]
【翌日】

幹也「式、一晩でずいぶんやつれたね」

式「お前ら兄妹のせいだぞ」

幹也「鮮花に会ったの?」

式「ああ、昨日例のネカフェでな」

幹也「実は昨日の夜、鮮花にメールしたんだけど、返信してこないんだよ。あいつのおっぱい写メでVIPのカス共釣ろうと思ったのに」

式「VIPで死ね」

58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/04(火) 18:57:50.06 ID:J0BVLi0q0 [2/5]
【10分後】

幹也「…っとまあ、僕が調べた限りだとこんな感じかな」

式「おおよそ役に立つとは思えない情報ばかりだな」

幹也「仕方ないよ。建ったばかりな上に、怪しいと思えるような過去とかも何もないんだよ。一応νのどん質スレでも聞いてみたけど見事にスルーされたし」

式「俺も昨日入ってみたけど、何も怪しげな所は無かったな」

幹也「とりあえず行ってみようか」

60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/04(火) 19:00:55.36 ID:J0BVLi0q0 [3/5]
【MOON ROOM】

店員「いらっしゃいませ!最安のご利用ですと椅子の席、個室ですとソファーの席と畳の席がございますが、どうしましょう?」

幹也・式「椅子の席、2名で」

店員「申し訳ございませんが、お二人様並んだ席が開いておりませんので、バラバラになりますがよろしいでしょうか?」

幹也「じゃあ二手に別れて…」

式「ん……あ、バラバラで」

店員「はい、ではご案内させて頂きます」

61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/04(火) 19:07:31.08 ID:J0BVLi0q0 [4/5]
【幹也の席】

幹也「さて、と…何から始めようかな…」

幹也「…おっ、ここのパソコン専ブラ入ってる」

幹也「………」

幹也「…胸が熱くなるな、っと…カチカチ」

62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/04(火) 19:14:52.45 ID:J0BVLi0q0 [5/5]
【式の席】

式「今日はパソコンは控えよう…昨日のスレの記憶が蘇ってイライラする…」

式「昨日は鮮花にかまっててまともに見渡せなかったけど…ん?」

???「………」

式「あの男…死の線が見えない…?」

82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/05(水) 01:56:01.87 ID:oyOBOOEA0 [1/5]
???「………」

ガチャン

式「…?なんだあそこは…丁度個室の死角になってて見えにくいな…」

???「………」

キィィィ…

式「!…隠し扉…!?」

式「…入っていった…」

83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/05(水) 01:57:38.86 ID:oyOBOOEA0 [2/5]
【10分後】

式「…出てくる気配無し、か…」

ソォーッ…

式「隙間からなんとか…見えるな…」

式「ん?暗いが…パソコンが何台も並んでるな…それに、それをいじってる奴ら…」

鮮花「フヒヒィ!www私はモノホンの魔術師様よwwwもっと私を讃えなさいwwwww」

式「あれは…鮮花!?それに、最近ここらで行方不明になってた奴らか!?」

84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/05(水) 01:59:23.28 ID:oyOBOOEA0 [3/5]
式「なんでこんな牢獄みたいな所に…それに、全員目が死んだ魚みたいに白い…」

???「待っていたぞ…両儀式」

式「!?…誰だ、オマエ!!」

???「我が名は荒耶宗蓮。市のネット中毒対策課の者だ」

85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/05(水) 02:10:32.06 ID:oyOBOOEA0 [4/5]
式「ネット中毒対策課…?そんな奴が、何故こんな所に?」

宗蓮「それは私がこのネカフェの支配人でもあるからだ」

式「…!!」

宗蓮「お前が気付いた、2ちゃん上のこのネカフェに関するありもしない都市伝説のコピペの犯人も、この私だ」

式「…なるほど。ここにいる奴らは、お前がネットで掻き集めた2ちゃん中毒者共か」

宗蓮「元々全てが崩壊していた者たち…わずか3日で皆煽りあい、中毒者となった」

式「お前が背中を押したんだろ?そして連中をあの部屋に閉じ込めた」

宗蓮「私はあの部屋に、現実のネットですら爪弾きにされる底辺の屑共を寄せ集め、更に匿名の上で煽りあいをさせる事で、一部屋で完結する2ちゃんを作り上げた。言わばネットの縮図だ」

式「ふん、そうか…何故そんな事を?」

宗蓮「お前が知る必要は無い」

86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/05(水) 02:23:14.15 ID:oyOBOOEA0 [5/5]
式「…どちらにしても、お前がやっている事は外では犯罪に当たるらしいぞ」

宗蓮「関係ないことだ。私はネット中毒の恐ろしさを知っている。どんな事をしでかしても、この負の輪廻を集結させる」

式「しかし、俺もお前を捕まえないと、家でニー速ができないんでね…」

宗蓮「…ニュー速のスレを乗っとって規制を促したのも、貴様が建てた二度目のスレで煽ったのも、効果的では無かったか…」

式「…え?」

101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/05(水) 11:24:15.69 ID:jns/l50G0 [1/10]
荒耶「一週間前、貴様の身内から課の方へ相談を受けてな…それ以来、私は貴様の身辺調査を開始した」

荒耶「そしたらどうだ…貴様の一日、日中は延々と部屋に引き篭ってニー速をやり続け、食料の確保までも他人に頼る。まるでニートそのものではないか」

荒耶「気づかなかったのか?ニュー速を荒らして規制させたのも、お前を煽ってニー速への興味を削いだのも、全てはお前に2ちゃんを止めさせるための手段に過ぎん」

荒耶「ニュー速を荒らしたのは失敗だったな…お前が●を持っていたせいで、書き込め無くなったのは私一人と言う訳だ」

式「…お前が…」

荒耶「両儀式、2ちゃん中毒こそがお前の今の姿-現実である。その闇を見ろ。そして己が状況を…思い出せ」

式「元凶!!」

荒耶「蛇蝎!!」

シュババッ

式「ニッゲロー 三┏( ^o^)┛」

102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/05(水) 11:25:48.08 ID:jns/l50G0 [2/10]
【幹也の席】

幹也「ふーん、指輪装備状態で後ろからバリィ…」

式「幹也、おい!今すぐここを出るぞ」

幹也「ちょっと待って。今デモンズのラトリア攻略法を」

式「魔眼!」

ズバシュッ

幹也「ぐはっ」

103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/05(水) 11:36:28.42 ID:jns/l50G0 [3/10]
【伽藍の洞】

幹也「…なるほど、全ての元凶はその男…」

橙子「…やはりな…」

幹也「橙子さん?」

橙子「そいつは私の古い友人だ。昔…奴はネットで酷い目に会ってね。今は日本でそういうのを取り締まる職に手を付けてると聞いていたが…」

式「橙子、例の行方不明者の写真を」

橙子「ん?ほら」

式「やっぱり…こいつらだ。あのネカフェの隠し部屋に軟禁されていた。鮮花の奴も…」

幹也「鮮花も!?じゃあ昨日の夜から連絡が取れなかったのは…」

式「フヒヒと笑いながらヨダレ垂らしてオカ板らしき所をいじってた」

幹也「鮮花ェ…」

110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/05(水) 13:12:22.08 ID:jns/l50G0 [4/10]
【2年前 代々木アニメーション学院】

橙子「また飽きもせずにニコ動か?アラヤ」

宗蓮「うむ…私の作ったMADがどの程度認知されているのか、知る必要があるのでな」

橙子「お前は京アニに就職するんだろう?こんな所で油を売っている暇はないんじゃないか」

宗蓮「…そう言うお前はどこに行く気だ?お前だって美大生だろう。どうだ?私と同じくアニメーターを目指しては…」

橙子「私はいかんせん興味が沸かなくてね…まぁ趣味の人形作りを続けながら、食う事はその内考えるよ」

ガチャン

アルバ「アラヤ、ちょっと見てくれ、私の新作MADg…蒼崎ィィー!!何をしに来た!?」

橙子「うぜぇのが来た」

111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/05(水) 13:18:05.86 ID:jns/l50G0 [5/10]
アルバ「フッ、丁度よかった。見てくれたまえよ、僕のMADがランキング79位だとさぁ!!」

宗蓮「ほう、1ヶ月前に話していたMADか?すごいな」

アルバ「ハハハそんなに褒めるなアラヤ!蒼崎ィ、どうやら構成力の点でも、絵心の点でも、やはり僕の方が優っているようだねぇ!」

橙子「そうだな」

アルバ「いくら美大生様とはいえ、才能がなくてはどうしようも無いねぇ!!ハーッハッハッハ!!!」

橙子「アルバ。この3位の動画を見てみろ」

アルバ「んん?これは…ボーカロイドから手書きアニメまで幅広く手がける、職人ブルーライト師の作品じゃないか!」

アルバ「最近はルカの編曲で受けてるみたいだな。この人PVも全部自分一人で作ってるらしいねぇ。正直僕も尊敬して」

橙子「これ私だ」

アルバ「     」

橙子「アラヤに教わって趣味で作ってるんだが、これは3日で出来たぞ。ちょろいもんだ」

アルバ「     」

119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/05(水) 14:17:03.48 ID:jns/l50G0 [6/10]
【次の日】

宗蓮「アルバがまた寝込んでしまったぞ」

橙子「?何故だ?拾い食いでもしたのか」

宗蓮「まぁどうでもいいがな…それはそうと、蒼崎。これを見て欲しい」

橙子「ん…?…推薦状か?」

宗蓮「そうだ。某有名アニメーターが腕のいい新人を探しているらしくてな…私の腕が講師の奴の目に止まったらしい。京アニの方へ推薦してくれるそうだ」

橙子「おお、やったじゃないかアラヤ。夢が叶うな」

宗蓮「うむ…最初にハルヒを見たあの日から抱き続けてきた夢だ…感無量だな。この気持ちをMADで表そう」

橙子「ん?しかし推薦を貰っているとはいえ、この時期は製作とかで忙しいんじゃないか?MADなんか作ってる暇は…」

宗蓮「何、私は特別目をかけて貰ってるからな…授業中に他の奴らの目を盗んで作っている」

橙子「…それは…まずいんじゃないか?仮にも推薦を貰っている身で…」

宗蓮「何を言う?クオリティの高い動画を作れば、それだけ私のアニメーターとしての腕を世間に見せつける事になる」

宗蓮「あの中年講師も、ますます私の腕を認めるに決まっている」

橙子「…アラヤ、お前はネット中毒だ。いつか身を滅ぼすぞ」

宗蓮「何をバカな事を…」

121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/05(水) 14:24:28.12 ID:jns/l50G0 [7/10]
【一週間後】

アルバ「アラヤ、講師が君を呼んでこいだとさ」

宗蓮「む、何だ?この私が呼び出しとは…」

122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/05(水) 14:27:01.51 ID:jns/l50G0 [8/10]
【講師室】

宗蓮「…推薦取り消し…?」

講師「君、この前から遅刻ばかりしてるよね?深夜までニコニコ動画でMADあさりをしているそうじゃないか?」

講師「友達のアルバくんも、君から毎晩来る「ニコニコの神MAD見つけた!」とか言うメールに困っていたよ」

宗蓮「…!」

講師「それに最近、製作の方も遅れ気味だよね?」

講師「聞くところによると、授業もほとんど聞かずに、学校のパソコンでニコニコ動画にうpする動画ばかりを製作していたらしいじゃないか?」

宗蓮「い、いやそれは…!」

講師「半年前までの君の作品は素晴らしかった…実に独創的で、尚且つ万人の心を掴むあの構成力…あのさすがの私も※鳥肌注意※状態だったよ…」

講師「私もそれを考慮して、君を友人のアニメーターに推薦しようと思っていたんだ」

講師「なのにニコ動に嵌った今の君と来たらどうだ…他人の趣味ばかり伺い、ニコ動で受けを狙った動画を作り続ける日々。半年前の君とどちらが優秀かね?」

宗蓮「…!!」

講師「推薦の件…考え直させて貰うよ」

宗蓮「ま、待って下さい!私は…!!」

124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/05(水) 14:35:14.99 ID:jns/l50G0 [9/10]
【1ヶ月後】

橙子「アラヤ・・・いい加減、学校に行ったらどうだ?このままじゃアニメ会社に就職どころか、留年だぞ?」

宗蓮「いや…もう私は…あそこへは行かない」

橙子「…」

宗蓮「私は…ネットと言う物の恐ろしさを、この身を砕かれる事で初めて真に知った…」

宗蓮「均一なるマトリクスの裂け目の向こう、広大なネットの海の螺旋の渦」

宗蓮「私はその荒廃した領域に片足を突っ込んでしまったのだ」

橙子(こいつは何を言っているんだろう)

宗蓮「実はあの講師も、その筋では有名な職人でな…業界への影響力が半端ではないのだ…」

宗蓮「実際この前推薦を取り消されてから、京アニ以外の会社にも履歴書を送っているのだが、一社からの連絡もない」

宗蓮「ここまで不名誉な形で業界に名を知られてしまっては、アニメ会社への就職は諦めるしか無い…」 

宗蓮「私は…このまま日本に残り、ネットに浸かりきる事の愚かしさを訴え続けていこうと思う。もう二度と私のような被害者を出さぬように…」

橙子「アラヤ…(9割9歩お前が悪いんじゃ…)」

宗蓮「さらばだ…蒼崎」

126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/05(水) 14:44:44.46 ID:jns/l50G0 [10/10]
橙子「………」

幹也「橙子さん?どうしたんですか、黙り込んで」

橙子「いや…ちょっと昔を思い出してな…」

式「そんな事よりどうするんだ?行方不明者が閉じ込められてるのは、間違いなくあのネカフェだ」

幹也「式、今の奴の目的は、ネット中毒者をあのネカフェに集めること。そしてもう一つは、君にニー速を止めさせる事なんだよね?」

式「らしいな」

幹也「その上君は、あのネカフェの秘密を知ってしまっている。だったら、奴がじっとしている訳がない。何らかのアクションを仕掛けてくるはずだよ。おそらく…今夜辺りに」

式「…迎え撃つ、か…」

145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/05(水) 21:58:33.02 ID:Ww66U2710 [1/5]
【MOON ROOM】

宗蓮「分かったな…あの女をここに連れてくる、それが第1目標だ…あの女の事を知っている奴も、できれば全員連れてこい」

???「はい、分かりました」

宗蓮「あくまでも生かして、だ。我々は一介の公務員に過ぎないのだ」

146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/05(水) 22:00:42.18 ID:Ww66U2710 [2/5]
【その夜 公園】

式「……(ゴクゴク」

???「フフフ、あんな所でのんきに飲み物なんか飲んで…格好の的ね…」

???「…ちょっと気絶して貰いますよ…!」

式「…(ニヤリ」

???「!?」

式「ふんっ!(ヒュッ」

ズバッ

???「あぐっ…!」

式「こんな夜中に隠れて俺を付け回す奴……あいつの仲間だろ、どうせ。名前は何だ?お前」

???「よく分かったわね…私は浅上藤乃…+民よ」

式「後半の情報はいらん」

147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/05(水) 22:42:35.29 ID:Ww66U2710 [3/5]
藤乃「荒耶さんのご命令で…両儀式さん、あなたを捕らえさせて貰います」

式「ふん…」

ダッ!

藤乃「!…そりゃ逃げますよね…この遠距離じゃ、どう考えたって私に有利…」

藤乃「逃がしませんよ!」

式「…こっちだ…(シュッ」

藤乃「ふふ、自分からむざむざ逃げ場の無い室内に逃げこむなんて…バカですね…全員まとめて捕獲できますよ…」

藤乃「曲がれ!!」

メゴォッ!!

藤乃「フフフ……?え…誰も…いない…!?何で…!!?」

式「幹也と橙子は…ここにはいない」

藤乃「!?」

148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/05(水) 23:38:11.04 ID:Ww66U2710 [4/5]
式「姿を知られているあの男が、わざわざここに来る理由はないからな。必ず第三者にやらせるだろうと踏んだんだ」

式「そしてあいつの第一ターゲットは俺。まず誰を差し置いても、俺の方へ向かってくるだろう。だからあえて姿を隠さなかった。おとりになるために」

藤乃「…!!」

式「そしてお前がここにいると言う事は…今の奴は一人と言う事だ…」

藤乃「!!まずい…!!」

式「させるか!!(ヒュンッ!!」

パキィッ

藤乃「!?携帯が…」

式「殺してやった…もうその携帯電話は使えない」

藤乃「ぐっ…」

式「俺のモリタポのためだ…死んでもらうぞ!」

藤乃「曲がれ!!」

メキメキメキィッ!

149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/05(水) 23:48:34.16 ID:Ww66U2710 [5/5]
シュパッ!ズパパッ!

式(ぐっ…こいつ、強い!)

藤乃「逃げまわってばっかじゃ、私は倒せませんよ!!」

式「お前も2ちゃんねらーだろう!?何故奴に加担する!!」

藤乃「!!」

式(…?攻撃が鈍くなった?)

藤乃「…私には昔、付き合っていた男の人がいたの…」

式(何か自分語り始めたぞ…)

藤乃「ある日あの人が…私のハメ撮り写真を撮ろうって言い出してね…もちろん私は嫌だったんだけど…彼に押されて仕方なく撮らせたわ」

藤乃「でもね、事も有ろうにあの人…割れ厨でね…しかも私のハメ撮り写真を全部Dドライブに放り込んでたらしいの…」

藤乃「そしてあの晩、事件は起こった…あの人が持っていた写真、その全てが…フフ…思い出しただけで胸がえぐられる気持ちよ…」

式(あー、バーガーの人ね) 

藤乃「しかしある日、どこからともなく現れたあの人…荒耶さんが…Share上に流された私の個人情報、その全てを削除してくれた」

式「スーパーハカー乙」

151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/06(木) 00:15:30.49 ID:mFoewsKC0 [1/3]
藤乃「私にはあの人に一生掛かっても返せない程の恩がある…そして何より…あの人の命令を聞いている時だけは、あの日の地獄を忘れられる…」

藤乃「想像できる?…匿名の壁越しに接していた相手に、自分の全てを晒される気持ち…」

式「わりとどうでもいい」

藤乃「…そうね…同じ2ちゃんねらーのあなたにとっては、私の人生も単なるネタの一つでしかないんでしょうね…」

藤乃「…お遊びはここまでよ…荒耶さんには、「生かして連れてこい」としか言われていない…腕の1、2本へし折ってあげる!!」

式「ふんっ!!」

ドカァッ!!

藤乃「どこを狙って…」

ゴゴゴゴ・・・

藤乃「!?後ろの本棚!?しまっ…キャアアアアアッ!!!」

ガシャアアアアン!

152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/06(木) 00:43:10.64 ID:mFoewsKC0 [2/3]
式「幹也がニュー速にはまって室内の整理が行き届いて無かったのが役に立ったな…」

藤乃「くっ…殺し…なさい…」

式「…ああ…」

藤乃「っ!!」

ズバシュッ!!

藤乃「…え?何?…この、心が晴れていくような気持ち…」

式「言った通りだ。お前のトラウマになっている記憶の断片と、あの男に対する執着心を殺してやった。もう幻想に捕らわれる事はない」

藤乃「………!」

153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/06(木) 00:54:14.02 ID:mFoewsKC0 [3/3]
式「あの男に従っていれば地獄を忘れられるなんて、嘘だ」

式「お前が真に地獄を忘れられる時は、ただ一つ。2ちゃんねると言う匿名の海の中、自分の境遇を理解してくれる人間を見つける事だけだ」

式「なのにお前は、あえてその選択を捨て、あの男に捨てられないよう縋る事で、必死に自己を保っていた」

式「…やっと見つけた、自分を理解してくれる男に、捨てられたくなかったから」

藤乃「………!!」

式「…やりたいならやりたいって、言えばよかったんだ…お前は」

藤乃「うっ…うぅっ……私、泣いてしまいそうです…」

式(俺今マジ最高にかっこいい)

164 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/06(木) 03:42:18.21 ID:mFoewsKC0
【MOON ROOM 入口前】

幹也「式、大丈夫ですかね」

橙子「問題ないだろう。一応事務所には、ヤバくなったら逃げ道も用意してあるしな」

幹也「ならいいんですが…」

橙子「…それより黒桐、おそらくあの男、荒耶宗蓮…従えてるのは、式に放った刺客だけじゃないみたいだぞ」

幹也「え?それってどういう…」

橙子「伏せろっ!!」

シュバアッ!!

幹也「うわぁ!!」


165 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/06(木) 03:43:56.98 ID:mFoewsKC0
???「ガルルルル…」

幹也「狼!?いや・・・人間?」

橙子「起源覚醒の術か…荒耶め、やっかいな物を…」

幹也「!!あれは…先輩!?」

橙子「何?知っているのか、黒桐」

幹也「白純里緒先輩です。ぼくが高校時代にお世話になった…」

里緒「昔の話だ…今はCCさくら板でコテをやっている…」

幹也「…先輩…何でよりにもよって…」


166 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/06(木) 03:47:53.96 ID:mFoewsKC0
橙子「黒桐、詳しく説明している暇は無いが…あれはお前の知っている先輩じゃない。一人の人間に、肉食獣の前世を詰め込んだ化物だ」

黒桐「そんなのとどうやって戦えば…」

橙子「策がある。私が時間を稼ぐから、…の…にある…を探してきてくれ」

幹也「え?何でそんな物…」

橙子「こういう力馬鹿とはな、真っ向からぶつかってもこっちの体力を消耗するだけだ。頭を使え」

幹也「は、はぁ…」

橙子「急げ、黒桐!!」

幹也「は、はいっ!!」

168 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/06(木) 04:02:37.17 ID:mFoewsKC0
里緒「逃がすか!」

橙子「お前の相手はこっちだ…行けっ!!」

シュバッ!

ズバババッ!!

橙子(…持って3分って所だな…)


169 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/06(木) 04:05:43.50 ID:mFoewsKC0
里緒「ガルルルルッ!!」

メキ、ゴキィ

橙子(まずい、壊される!)

幹也「橙子さん、これ!!」

橙子「!早いな…流石だ黒桐」

橙子「おい白純!これを見ろ!」

里緒「!!!そ、それは…!!」


170 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/06(木) 04:07:52.67 ID:mFoewsKC0
橙子「発禁版のリョナ絵ポスターだ。荒耶が趣味で集めていたからな…当然この店にあるだろう」

橙子「荒耶が同趣味の友人を作るのによくやってた手だ…自分の趣味には金を惜しまない奴だったからな…」

橙子「ほらほらCCさくら板民、これが欲しくて荒耶に付き従っていたんだろう?」

里緒「ア、アアア…」

橙子「………」

橙子「おすわり」

里緒「ワン」

幹也「橙子さん、遊んでる場合じゃないでしょ」

180 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/06(木) 13:58:22.66 ID:mFoewsKC0
橙子「まったく、オタクと言う奴は扱い易いな。次に従業員を増やすならオタクにするか」

里緒「ヘッ、ヘッ、ヘッ」

幹也(先輩、何があなたをそこまで…)

橙子「そーれ、取って来ーい」

ポイッ

里緒「ワンワン、ワン!!」


キキーッ!ドカン!!


里緒「ギャイン!!」

橙子「あ…撥ねられた」

幹也「貴重な電柱さんが」


181 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/06(木) 14:00:13.90 ID:mFoewsKC0
【MOON ROOM 店内】

宗蓮「…まずいな…浅上藤乃と連絡が付かない上に、白純里緒までも…ここまで事を荒立てるつもりは無かったが…」

???「私が相手をするわ…」

宗蓮「…そうだな、二人がやられてしまった以上、残った駒はお前一人…」

宗蓮「しかし、できるのか?力ではお前など足元にも及ばないあの二人がやられた相手だ…」

???「大丈夫、力で勝てないのなら頭を使えば…ね。あなたは唯一私にだけ、まともに2ちゃんを許してくれた…あの人達の好きにはさせないわ」

宗蓮「………」

185 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/06(木) 14:35:42.34 ID:mFoewsKC0
橙子「さて、犬っころも片付いた所で、荒耶の奴を捕まえに行くか…ん?」

幹也「………」

橙子「…黒桐?どこへ行く、おいそっちは崖…危ないぞ、おい!!」

幹也「…はっ…!?ぼ、僕は何を…」

橙子「…チッ、また奴の仲間の攻撃か…くそ、次から次へと…」

???「…よく気付けたわね…飛んじゃうと思ったのに…」

幹也「誰だ、君は!?」

???「私は…巫条霧絵…VIPPERよ」


186 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/06(木) 14:37:25.28 ID:mFoewsKC0
幹也「浮いてる…!?」

橙子「幽霊か?」

霧絵「フフフ、さぁ、どうでしょうね…」

幹也「!!橙子さん、あそこ…!!」

橙子「…なるほど、ドッペルゲンガーか…向こうで眠ってる女が、お前の本体と言う訳だ」

幹也「じゃあ、あの子を起こしたりすれば、この霊体は…」

霧絵「フフフ…無駄ね。あの体と私のこの霊体は、完全に分離した別物なの。体の方を倒した所で私は消えないわ。まぁ最も…そんな事はさせないけどね」


187 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/06(木) 14:38:51.64 ID:mFoewsKC0
霧絵「この体で私は、2ちゃんねるを通じてどこまでも飛んでいける…そしてこの霊体…(キィン」

幹也「うわっ、体が勝手に…!!」

霧絵「フフ、暗示をかける事もできるのよ…普通の肉体なんかよりよっぽど楽しいわ…」

橙子「何故だ?お前も2ちゃんねらーだろう?何故荒耶の奴に力を…」

霧絵「………」

霧絵「…あれは1年前の8月の事だった…」

幹也・橙子(ハッ!この語りは長くなりそう!)


188 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/06(木) 14:40:47.54 ID:mFoewsKC0
霧絵「あの日の私はどうにも暇でね…暇つぶしに、VIPに『10分以内に1000行ったら女子高生が安価で何でも行動するwwwww』って言うスレを建てたのよ」

霧絵「どうせ10も行かずに落ちるだろうと思ったわ…でも何故かあの日は勢いがすごくてね…ものの5分で1000まで行ってしまった」

霧絵「そして指定された安価行動が…「全裸で赤信号を横断しろ」って言うのでね…実行したわ…安価は絶対だから…」

霧絵「案の定、全裸の私は、路地から飛び出てきたトラックに思いっきり撥ねられてしまった…」

幹也「君はバカか?」

191 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/06(木) 14:44:43.97 ID:mFoewsKC0
霧絵「その事故以来、私は首から下の一切を動かせなくなってしまった…」

霧絵「私は悔やんだ…神様に祈った…もう二度と、安価に踊らされたりはしないから、もう一度2ちゃんをやらせてください、と…」

霧絵「…そんな私の前に、ある日あの人は現れた…あの人は、私に2ちゃんをするための、もう一つの体をくれた…視力と引換に…」

霧絵「あの人がネットを憎んでいるのは知っているわ…でもそれは私には関係のない事…あの人は私が2ちゃんをやる事を咎めない・・・それで十分」

橙子「自己中だなVIPPER」

幹也「汚いなさすが草民きたない」

霧絵「…フフ、そんな事より…私が何せずダラダラ喋ってるだけだと思った?…自分の立ってる所をよく見なさい…」

幹也「え…うわっ!」

橙子「…!いつの間に…崖の前まで…!」

霧絵「気付かれない程度の暗示をかけて、崖の側まで誘導したのよ…フフ、ここまでね…飛びなさい…!」

橙子「ぐっ…」

幹也「おおおおおっ!!」


192 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/06(木) 14:48:12.01 ID:mFoewsKC0
藤乃「凶れ!!」

メキゴシャッッ!!

霧絵「っ!?…砂埃で視界が…!」

幹也「式!?無事だったのか!」

藤乃「式さん、今です!」

式「ああ、了解だ…」

霧絵「…フン、霊体の私への物理的な干渉は…」

式「形があればそれで十分だ…霊だろうが何だろうが、「モノ」としての意味を持つ以上…」

式「-俺に切れない物は、無い!!」

ズパァッ!!

霧絵「…!!あ…」

式「…お前が、落ちろ…」

霧絵「く…あ…(シュウウウウッ」

194 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/06(木) 14:54:08.99 ID:mFoewsKC0
荒耶「…!!くそっ…(ダッ!」

橙子「式、奴が屋上に逃げた!隠し部屋の奴らは私に任せて、早く行け!!」

藤乃「私も下に残ってお手伝いを!自民党は不滅です!!」

式(ネトウヨ女はともかく、橙子がいるから大丈夫かな…)

幹也「僕が案内する、こっちだ」

式「よし、行くぞ」

196 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/06(木) 14:57:40.03 ID:mFoewsKC0
【屋上】

宗蓮「ぐ…くそっ…!」

幹也「こっちだ、式!」

宗蓮「!!」

式「……また会ったな…荒耶宗蓮」

式「…ネトウヨ…もとい、浅上藤乃が寝返るとは、予想外だったみたいだな?…何故だか分かるか?」

宗蓮「………」

式「奴は理解者が欲しかっただけだ…不運にまみれた自分の境遇のな…だから、目の前に現れた、お前と言う偽りの希望にすがった」

式「だがお前は、奴の真を理解しようとしなかった…地獄に延々と続く蜘蛛の糸を一本垂らしてやっただけ…」

式「奴が欲している物が見えなかった」

幹也(欲している物って+の事だろうか…)

式「結果として、お前が利用し、見下していた中毒者によって、お前は追い詰められた」

式「…お前を滅ぼしたのは、お前自身だ」

宗蓮「くっ…」


197 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/06(木) 15:00:36.17 ID:mFoewsKC0
式「…実を言うとな、お前にいくら邪魔されようと、やろうと思えば、俺は自分の意思でニー速ができた…」

式「例えば幹也の金をぶん取ってP2を使う…例えば近所のパスの掛かってない野良電波を拾う…」

幹也(通報しますた)

式「しかし、俺はそうせず、危険を犯して原因であるお前を排除しようとした…」

式「…ああ、そうだ…今の俺は、ニー速がやりたいんじゃない…」

宗蓮「………」


式「…お前のせいで規制され…お前によって煽られた…ただその事が、我慢できないだけなんだ…」


幹也(どんだけ根に持ってるんだろう)

式「ふんっ!!(ズバァッ!」

宗蓮「ぐおっ…!!」


198 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/06(木) 15:04:11.30 ID:mFoewsKC0
キンキンキンキンキン!!

宗蓮「何故だ…ただの引きこもりのニート少女が、何故これ程までに強い!?」

式「………」

ガインッ!ドゴォ!

宗蓮「これでも止まらぬか!!」

バシュッ!

式「!……消えた…でも絶対に逃がさない!」

シュオオッ

宗蓮「アレを止めるには…この建物ごと潰さねばならぬか!(キィンッ」

ゴゴゴゴゴ...

橙子「…チッ、こいつは少しまずいな…オイ、脱出するぞ。藤乃、私が道を開く。そいつらを誘導しろ」

藤乃「分かりました麻生さん!」

橙子(無視)


199 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/06(木) 15:07:44.91 ID:mFoewsKC0
式「…フンッッ!!」

宗蓮「!?屋上から飛び降り…!!」

式「…私の…ニー速ライフを-」

宗蓮「両儀…!」

式「-返せぇぇぇっ!!!」

宗蓮「式ィッ!!」

ドスッ!!

式・宗蓮「うおおおおおおおおお」


ゴゴゴゴゴ...


橙子「くっ…」

幹也「うわっ…!!」

藤乃「きゃあああああっ!!」

ガラガシャーン!

202 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/06(木) 15:20:22.95 ID:mFoewsKC0
ゴォォォォォ.....

橙子「………」

コツ、コツ、コツ.....

橙子「…まだ生きてるかい?アラヤ」

宗蓮「………」

橙子「私には分からないんだ。中毒者共を一部屋に集めるあの行為に、一体何の意味があったんだい?ただでさえネットを嫌っているお前が」

宗蓮「…一度禁断の果実を口にし、ネットの海に沈んでしまった者を救う事は、私にはできない…」

宗蓮「ネットの欲望に身を委ねる自分自身の姿を、客観的に見せつける事で、自分達の様相を分からせようとしたのだ」

宗蓮「それがいかに醜い物であるか、心身に染みて分かれば、ネットへの未練も断ち切れよう」

橙子「………」


203 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/06(木) 15:23:40.61 ID:mFoewsKC0
橙子「…なあ、覚えているか?アラヤ。2年前…お前が代アニを中退し、姿をくらました日の事だ」

宗蓮「………」

橙子「…実はあの後、うちの美大の教授から、大学のアニメーション学科に、いい講師が欲しいと頼まれてたんだ」

宗蓮「!…な…に…!?」

橙子「……私は、お前を推そうと思っていたんだよ」

宗蓮「…!!」

橙子「お前は自分の一番愛する物をネットによって奪われたせいで、憎悪のあまりそのネットに執着し過ぎ、一番愛する物の姿を見失ってしまったのさ。皮肉なもんだね」

宗蓮「………」


204 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/06(木) 15:25:36.21 ID:mFoewsKC0
橙子「…アラヤ、何を求める?」

宗蓮「-真の平穏を」

橙子「…アラヤ、何処に求める?」

宗蓮「-己の内に」

橙子「…アラヤ、何処を目指す?」

宗蓮「-知れた事…この矛盾した、ネットの海の底を…」

橙子「………」

宗蓮「………」



幹也「救急車、到着しました」

救急隊員「もう連れて行ってもいいッスかね?」


205 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/06(木) 15:30:11.33 ID:mFoewsKC0
【1週間後】

幹也「それでその後、荒耶さんはどうしたんですか?」

橙子「まだ入院中だよ。式に足を殺されたんだ。前向きに捉えるなら、アニメーターとして腕じゃなくってよかったって所だな」

幹也「いえ、そうじゃなくて、今後どうやって暮らしていくのかなって…」

幹也「ネカフェの店長と二足のわらじ履いてたことが問題で、市役所も首になっちゃったんでしょ?頼みの綱のネカフェも潰れちゃって…」

橙子「フフ、まぁそう焦るな。奴にはお似合いの再就職先を用意してやった。ほれ」

幹也「落橋美術大学アニメーション学科…臨時講師?」

橙子「性格はともかく、奴のアニメーターとしての腕は確かだ。本来現場経験がないと厳しいんだが、私が推薦してやった」

橙子「そこからまた本物のアニメーターの地位を目指せるかどうかは…奴の気力次第だな」

幹也「あはは。似合わない事しますね、橙子さん」

橙子「どういう意味だ?それ」

207 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/06(木) 15:35:24.27 ID:mFoewsKC0
橙子「ああ、それと式、収入の件なんだがな」

式「そうだ。待ちかねてるぞ橙子。さっさとモリタポを買ってP2でニー速を…」

橙子「事務所の修理費で、全部吹っ飛んでしまった」

式「     」

幹也「…まさか、また今月も給料無しなんて言うんじゃ…」

橙子「仕方ないだろう。こんな様子じゃ結界も張れやしない。社員は各自で金銭を都合してくれ」

式「     (バタンッ」

幹也「式が気絶しました」

橙子「ほっとけ」

209 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/06(木) 15:41:29.67 ID:mFoewsKC0
【1ヶ月後】

幹也「ふぅー、現金見たの久々だよ…まったく橙子さんったら、人の事を機械か何かみたいに…」

鮮花「兄さーん!!」

幹也「あ、鮮花。もう歩いて大丈夫なのか?」

鮮花「うん、しばらくネットから強制的に離されたせいで、精神的にも大分楽になったわ」

鮮花「ほとんどの人が記憶が曖昧で、事件の方はうやむやになったみたいだけど」

幹也「そうか、良かった。僕もお金が尽きてパソコン売り払って以来、ニュー速に費やしてた時間が多少有意義に使えるようになったよ」

鮮花「兄さんもそうなんだ。あの事件以来、あのネカフェに軟禁されていた人達のほとんどが、中毒状態を脱したらしいわよ」

幹也「…そう思うと、荒耶さんがやった事はあながち無意味じゃなかったのかもね」

鮮花「まぁそれも、いつまで続くか分からないけどね…でも私、あの人の主張してた事、全然間違ってるとは思わないわ」

鮮花「匿名の壁越しに存在する擬似的な人間関係に酔ってるだけ。本当の人間関係を築けず、現実は何一つとして動かない。一種のドラッグね、ネットって言うのは」

幹也(ジャンキーだった本人が言っていいセリフじゃないな…)

鮮花「…あ、そうそう。この子がどうしてもお礼が言いたいって言ってて…藤乃、どこで会ったの?」

藤乃「………(ペコリ」

幹也「…うん、皆、元気そうで何よりだね」


210 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/06(木) 15:44:06.83 ID:mFoewsKC0
鮮花「あっ、そうだ!よかったら、3人でお茶しない?近くにパイの美味しいお店が…」

幹也「ああ、ごめん鮮花。僕ちょっと用事があって…それじゃあね。また遊びにおいで」

タッタッタ…

鮮花「…ちぇっ!せっかくさりげなーくお茶に誘ってお話でもしようと思ったのに…」

藤乃「…なんか急いでらっしゃったみたいですね。どうしたんでしょう?」

鮮花「どーせあの女の所よ!全く…せっかく久々に会えたってのに素っ気ないんだから…」

藤乃「…?」

212 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/06(木) 16:09:16.03 ID:mFoewsKC0
ピンポーン…

式「…あいてる」

幹也「こんにちわ。相変わらず気怠そうだね、式」

式「PCがないと、自宅にいるのが苦痛で仕方ない…まぁそれでも何とかやってるがな」

幹也「しかし珍しいね。あれだけニー速中毒だった君が、PC無しで一ヶ月も…」

式「…まったく、橙子のせいでPC売っ払うはめになったからな…これでニー速での流行がまた分からなくなったよ。おかげでニー速への興味も削がれちまったんだ」

幹也「ニー速をやりたいがために、君が起こした必死の行動が、結果として君自身を2ちゃんから脱させる切掛となった…」

幹也「図らずとも荒耶さんの望んだ通りになったんだ。皮肉だね」


213 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/06(木) 16:11:56.60 ID:mFoewsKC0
式「…幹也、お前は2ちゃんについてどう思うんだ」

幹也「………」

幹也「僕が2ちゃんに嵌っていた理由は、単に刺激が欲しかったからなんだと思う。現実では決して味わえない、本音のぶつかり合いによる、新しい刺激が」

幹也「でも、正直今の僕に言わせれば、それで何を得ることができたんだろうって話なんだよ」

幹也「さっき鮮花とも話してたんだけどね、2ちゃんねるに完全に嵌ってる人って言うのは、匿名の壁越しに存在する擬似的な人間関係に酔ってるだけだと思うんだ」

幹也「現実で本当の人間関係を築く事ができず、結果として何一つ動かせない。本当に、ドラッグ中毒みたいな物だ」

式「………」

幹也「でも、一方でそうやってネットに浸かる事で一時的に現実を忘れ、その事で自分を癒し、現実を正常に過ごしていく事ができる人だっているんだ」

幹也「そういう人達がいる以上、全てのネットを頭ごなしに否定したりするのも、僕はどうかと思う」

式「………」

幹也「要はバランスなんだよ。ネットは現実世界が自らの内に渦巻く、負の感情を吐き出した、もう一つの世界に過ぎないんだ」

式「………」


214 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/06(木) 16:13:45.86 ID:mFoewsKC0
幹也「…って、あはは。何言ってるんだ、僕は。柄じゃあないよね」

式「……幹也」

幹也「何?」

式「今日は泊まって行け」

幹也「え?いやぁ、そりゃその方が楽ではあるけど…」

式「…抹茶アイス…」

幹也「え?」

式「…残りがまだ冷凍庫に入ってる」

幹也「え?まだ食べてなかったんだ」

式「あんまり美味しくない。お前のせいだ…処理して行け」

幹也「……うん、仕方ない。じゃあ、今日は泊まっていくとするよ」


215 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/06(木) 16:14:49.05 ID:mFoewsKC0
幹也「…でもね、式。処理して行けはないだろう?その言葉遣いだけでも何とかしてくれ」

式「…?」

幹也「君は女の子なんだから」

式「!…うるさい!俺の勝手だろう」

幹也「ふふっ」

式「………」

式「………」


式「…ばぁーか…」


216 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05/06(木) 16:15:37.34 ID:mFoewsKC0

幹也「式、君またニー速なんか見てるのかい」   完

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