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澪「生理がこない…」
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 05:04:47.56 ID:ATD5dRmrO [1/83]
澪「どうしよう…やっぱりあの時の…」
律「よう澪!おはよ!」
澪「…!ああ、おはよう」
律(どうしたんだろ?元気ないなあ)
澪「どうしよう…やっぱりあの時の…」
律「よう澪!おはよ!」
澪「…!ああ、おはよう」
律(どうしたんだろ?元気ないなあ)
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 05:10:36.26 ID:ATD5dRmrO [2/83]
1ヶ月前
梓「そういえば律先輩、来月誕生日でしたよね」
唯「ほんとだね!パーティーしよっか!」
律「おう!期待してるぜ」
澪(そう今年こそ、律に告白…!)
澪(プレゼント、どうしよう…)
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 05:15:10.23 ID:ATD5dRmrO
澪(お金無いし…手作りの物とか?よし!)
澪「わ、私ケーキ焼く!」
律「おっ!」
唯「きゃー!やったー!」
ワイワイ
澪(さっそく練習しなくては…)
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 05:20:12.35 ID:ATD5dRmrO
放課後、クッキング用品店を出た澪。
澪(結構材料費かかるんだなあ…)トボトボ
ドンッ
DQN「いってぇなコラ!」
澪「ご、ごめんなさい!ボーっとしてて…」
DQN「ふざけんなや!」ガッ
澪「痛っ!乱暴は…」
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 05:25:36.36 ID:ATD5dRmrO
DQN「まぁいいんだけどねぇ体で払ってくれれば」
澪「いやっ!」
男「女の子に乱暴はやめろ!」サッ
DQNに体当たりした男、澪の手を引く
男「さ、さあ!行こう!」
澪「あっ…はい」
澪(…イケメン…)
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 05:29:18.13 ID:ATD5dRmrO
澪「あの…ありがとうございます」
男「いや、さっきお店で見掛けた君が気になってね」
澪「?」
男「ケーキでも作るなら…俺、パティシエの卵なんだ。コーチしようか?」
澪「あ、ありがとうございます///」
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 05:32:12.03 ID:ATD5dRmrO
その日から男の家にちょくちょく通い、ケーキを教えてもらう澪
部活にて
梓「最近、澪先輩楽しそうですね」
澪「…そうかな」
唯「うんうん!」
紬「女の子らしいっていうか…」
律「恋でもした?」
澪「そ、そんなわけ…!」
澪(だって私は…律が…///)
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 05:35:36.34 ID:ATD5dRmrO
律「なんだ。ついに澪にも春が来たかと期待したのに」
澪「えっ…」
律「はあ、恋かあ…してぇなー。」
澪「…」
澪(そっか…私、片思いなのか…)
澪(そっか…)
梓「…?」
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 05:38:50.35 ID:ATD5dRmrO
男家にて
澪「男さん…男さんは、片思いと分かっていても、告白しますか?」
男「?」
男「そうだなあ…男ならするかなあ」
澪「傷ついても?」
男「思いを伝えれば何かが変わるかもしれないからね」
澪(律…)
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 05:41:29.66 ID:ATD5dRmrO
誕生日まであと半月
梓「澪先輩、最近元気無いですね」
澪「いや…そうか?」
梓「あの、私でよければお話ききますから」
澪「ありがとう…」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 05:45:02.24 ID:ATD5dRmrO
そして澪が一人でケーキを完成させる
澪「や、やった…!上手に出来た!」
男「ふふ、やったね澪ちゃん」
男「これで俺から教えることは…」
バッ
澪「うぐっ!?」
男「…あとひとつだよ」
澪(薬品!?気が遠くなる…)
澪(律…!!)
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 05:52:52.55 ID:ATD5dRmrO
…
澪「う…」
倉庫のような場所で目を冷ますと手足が縛られたくさんの男達に囲まれていた
男「気がついたかい?澪ちゃん」
澪「これは…一体…」
DQN「久しぶり~秋山澪ちゃん!」
澪「!?」
男「君のことは全て調べあげたよ」
DQN「最初っからぜーんぶ嘘!計画!」
澪「い…嫌!誰か!」
男「無断だよ、こんなところ誰もこない」
DQN「いただきまーす!」
澪「いやあああああ!」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 06:12:21.07 ID:ATD5dRmrO
澪「…ぅ…ぐ」
素肌にMEN液をまとわりつかせ虚な目をした澪を男達は笑う
男「もう声も出ない?」
DQN「じゃあそろそろ撮影タイムかな」
男「通報なんかしたら、個人情報とともに恥ずかしい写真がネット行きだよ」
澪「グスッ…ヒック…」
澪「…律…」
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 06:16:14.12 ID:ATD5dRmrO
男「じゃあね澪ちゃん、また連絡するね」
澪「…」
…………………
なんとか服を着て荷物をかき集め、澪はその場から走り去った
頭は真っ白だった
翌日から誰にも言えないまま風邪と言い張り学校を休み続けた
携帯の電源は切ったままだ
澪(…律…)
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 06:20:51.95 ID:ATD5dRmrO
ピンポーン
ピンポーン
澪「!?」
律「澪ー!いないのかー?」
澪(律!)
律「留守か…しゃあねえなあ」
結局居留守を決め込んだ澪は涙が止まらなかった
目がウサギになった
けど夢に見るのはあの日のことばかりで眠れもしなかった
水も喉をとおらなかった
いつのまにか自分の腕をかきむしっていた
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 06:23:39.25 ID:ATD5dRmrO
澪「律…」
私は汚れた
もう律に合わせる顔なんて無い
きっと臭い
あんなにこびりついたんだ当然だ
ベースにも触れない
頭が痛い
何も考えたくない
律…
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 06:26:07.37 ID:ATD5dRmrO
唯「りっちゃん、昨日澪ちゃんどうだった?」
律「会えなかったよ…」
梓「澪先輩…携帯も繋がらないし…」
唯「ベースがいないと、音が寂しいね…」
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 06:29:35.72 ID:ATD5dRmrO
澪「…死にたい」
もう生きていたくない
誰にも言えないままなんて耐えられない
でも助けてなんて言えない
澪「…」
律、律、…
ごめんね
ケーキ作ってあげられなくて
ごめんね
ずっとツンツンしてて
ごめんね
みんな
一緒に武道館目指せなくて
ごめんね…
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 06:32:50.86 ID:ATD5dRmrO
気が付けば窓に足をかけていた
澪はもう思考することが出来なかった
一直線に終わりにしたかった
澪「…ごめんね…」
ガラスに手をかけ、身をのりだす
もう、怖くはなかった
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 06:42:19.51 ID:ATD5dRmrO
…………………
「…!」
「…お!澪!」
目を開くと見慣れない無機質な天井と仲間達の顔があった
一瞬では状況が理解出来ずに混乱する
律「ばかやろう!ばか!ばか!」
唯「うゎああああん澪ちゃああああ」
紬「うっうっ…み、み、ひっく…ぁあ…」
梓「先輩…!!!よかっ…ぅ…ああああ」
澪(そうか、わたし、たすかったのか…)
皆の涙が、澪の瞳にうつる
澪は、ぼんやりした頭をもたげて、律を見た
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 06:47:37.04 ID:ATD5dRmrO
律は皆のように顔を歪ませずに険しい表情で澪を見つめていた
澪(…律…怒ってる…)
澪(嫌われたかな…)
いいや、嫌われたら、また死ねばいい
律「バカ澪!!!!!」
バチーン
一瞬の静寂
律「お前なんなんだよ!何してんだよ!喧嘩売ってんのか!」
澪「え…」
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 06:54:29.16 ID:ATD5dRmrO
律「なんでなんにも言わないんだよ!!なんで一人で!!私はお前のなんなんだよ!!」
唯「り、りっちゃん…」
あまりの形相に唯が律をなだめる
律「バカ澪!!私は…私はお前の一番近くにいると思ってたのに!!バカ!!」
澪「律…」
律「っ、み、」
澪「……ごめんね…」
律「…う、」
律「うわああああああああ澪っ澪っ」
絶叫した律がベッドの澪に飛び付く
澪「…ごめん!ごめんね!」
澪「律…みんな…ごめんね…!!」
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 06:57:07.94 ID:ATD5dRmrO
奇跡的にケガの軽かった澪は入院を長引かせることなく退院
リハビリにベースに打ち込みながらまた学校へ通い始めた
そして律の誕生日…
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 07:02:18.64 ID:ATD5dRmrO
放課後、部室にて
『ハッピーバースデーりっちゃん~♪』
律が澪特製のケーキのロウソクを吹き消す
みんなの笑い声の中で澪は律を見つめていた
澪(…今日こそ言うんだ…!)
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 07:08:01.95 ID:ATD5dRmrO
帰り道、律と二人で夜道を歩く
律は皆からのプレゼントをかかえてしあわせそうだ
澪はそんな律を横目に見ながら心臓を高鳴らせていた
澪「…な、なあ」
律「なあ澪」
澪「あ…」
律「あ、いや、」
澪「いいんだ、続けてくれ」
律「…うん」
律「澪、こんなときになんなんだが…」
澪「なんだ?」
律「いい加減話してくれないか…?」
澪「…」
律「飛び降りた理由なんか聞きたくないけどさ、それはもう解決したのか?今もう澪はなんの不安もないのか?」
澪「…」
51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 07:10:57.26 ID:ATD5dRmrO
律「いいたくないなら良いんだ。ただ、心配で…」
澪「…律…」
澪(…もうだめだ、律には嘘をつけない…)
澪はその場に崩れ落ちた
律「澪!?」
澪「…律…あのな…」
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 07:15:13.20 ID:ATD5dRmrO
澪は全てを打ち明けた
律は黙って澪の肩を抱いていた
真剣な顔で
震える澪を見つめていた
律「…澪、」
律「ごめんな…」
澪「律…」
律「ごめん…気付いてやれなくて…」
澪「り、つ…」
そして抱き合って
二人はまた泣いた
星の綺麗なよるだった
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 07:19:33.95 ID:ATD5dRmrO
澪「律…」
ひとしきり泣いたころ
澪は口を開いて
また律を抱きしめて
澪「…好きだ」
律「…澪…」
律は鼻水をすすって
「なに当たり前のこといってんだよ」
と笑った
澪「いや、その…」
律「?」
澪「…れ、恋愛で…好き…なんだ」
律「澪…」
57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 07:26:01.50 ID:ATD5dRmrO
律「からかってる?」
澪「こ、こんな状況でそんなこと言わない」
律「これはゆめ?」
澪「残念だが」
澪「げんじt
言いかけた澪の唇を律の唇が塞いだ
澪「…!!!」
律「みおー!」
律「なんだよ!両思いだったのかよ!」
澪「…!」
律はまた澪にキスしながらむぎゅむぎゅ抱きしめる
澪「両…思い?」
律「これからもずっと一緒だな」
澪「…律…」
澪は返事の代わりにキスをした
59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 07:32:01.09 ID:ATD5dRmrO
律と結ばれてから一か月
澪は人生で最高の日々を送っていた
仲間達には打ちあけないものの、二人きりで行動する時間が格段に増えて怪しまれた。
毎日手を繋いで帰った。
別れ際にはどちらともなくキスをした。
休日は二人で遠出をしたり、部屋でいちゃついたり…
お互い、恋人がいるはじめての季節だった
「ずっと、ずっと、ずっと一緒だ」
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 07:38:03.65 ID:ATD5dRmrO
ある日の澪の部屋で二人はうたた寝をしていた
律「みーお」ムギュ
澪「りーつー」スリスリ
律「へへへ…」ごそごそ
澪「へ?」
律「ずるいよなあ澪のおっぱい」モミモミ
澪「り、律!!」
律「なんでこんなにあるんだよ」ムニムニ
澪「…っ…やめ…」
律「あー澪の声が変わったー」クスクス
澪「///」
62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 07:41:09.95 ID:ATD5dRmrO
澪「ず、ずるい、律ばっかり」モミ
律「お?やるか」
澪「余裕なのも今の内だからな…」サワサワ
律「…澪…っ…」
澪「律…愛してる…」
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 07:51:44.62 ID:ATD5dRmrO
ーーーーーーーーーーーー
そんなしあわせが続いたある日
梓(あ、澪先輩…と律先輩)
澪「せんぱ…」
チュー
澪「こら律!学校では我慢って…」
律「いーじゃんよーえへへ」
梓(…え!え?)
梓(…まさか!まさか!)
67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 08:02:01.53 ID:ATD5dRmrO
梓(はわわわわわ)
唯「あ!あずにゃーん」
梓「ゆ、唯先輩」
唯「あれー?どうかしたの?」
梓「な、なんでもないです!」
梓(言えない!絶対言えない!)
68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 08:05:32.84 ID:ATD5dRmrO
部活
澪「梓?」
梓「はわっ!」
澪「どうしたんだ?今日は…」
梓「ごごごごめんなさい!トイレ行ってきます!」
だだだ
澪「なんだあいつ…?」
唯「うんたんたん♪」
澪「すまん、私もトイレ行ってくる」
唯「はーい♪」
71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 08:17:39.65 ID:ATD5dRmrO
梓「ああ…あ…」
澪「何うめいてるんだ」
梓「!」
澪「…何を見た?」
梓「……先輩が律先輩と…」
澪「!?///」
ーーーーーーーーーーーーーーー
唯「うんたん…♪」
唯「私もトイレ!」
72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 08:19:55.91 ID:ATD5dRmrO
ーーーーーーーーーーー
梓「や、やっぱり付き合ってたんですね」
澪「ああ…だがまだ皆には…」
梓「ええ」
梓「勿論澪先輩と律先輩が付き合ってるなんて秘密です!」
唯「えっ」
梓「えっ」
澪「えっ」
74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 08:27:11.59 ID:ATD5dRmrO
ーーーーーーーーーーーーーーー
唯「きゃー!きゃー!」
紬「禁断JKハアハア」
梓「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめ」
律「アハ、バレちゃったかあー」
澪「…//////」
律「いいじゃん、公認カップル」
澪「ま、まあ…りつが言うなら///」
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 08:37:59.90 ID:ATD5dRmrO
数日後
澪は体育の時間に気分を悪くして保健室へ運ばれる
澪(…まさか…)
トイレに走る澪
澪「…げぇっ…ゲホッゲホッ」
澪(…律…)
78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 08:40:58.22 ID:ATD5dRmrO
放課後
澪「ごめんな、今日は体調良くないから早めに帰るよ」
律「じゃあ一緒に…」
澪「大丈夫!じゃあ!」
タタタ
唯「澪ちゃん大丈夫かなあ」
梓「…?」
律「…」
澪(…薬局行かなきゃ…)
81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 08:48:09.65 ID:ATD5dRmrO
澪(…買っちゃった)
澪の手には薬局で購入した妊娠検査薬があった
澪(おしっこかけるだけでいいのか…)
家につくと荷物をおいてトイレにこもる
不思議と頭は冷静だった
想像出来うる未来を無理やり真っ黒にして
見えないようにしていたからかもしれないけれど
澪(…そろそろ結果がでる…)
人生で一番長い一分間だった
澪「」
84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 08:54:33.04 ID:ATD5dRmrO
結果はくっきりとした陽性だった
澪「あ…」
澪(…律…)
澪「あ…あ…」
澪「り…つ…」
87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 09:10:04.38 ID:ATD5dRmrO
律「なんか嫌な予感がする」
唯「澪ちゃんのことかなあ」
紬「愛の力かしら」
梓「ちょっと澪先輩に電話してみます」
92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 09:19:38.83 ID:ATD5dRmrO
澪「…」
RRRRR…
澪「…もしもし」
梓「澪先輩、あ」バッ
律「澪!」
澪「…りつ…」
澪「わたし…」
律「家か?動くな?すぐ行くから!」プッ
唯「よかんてき」
紬「チュー」
97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 09:25:42.03 ID:ATD5dRmrO
ピンポーンピンポーンピンポーン
ガチャ
澪「…みんな…」
律「澪どうした!?」
梓「…先輩…」
澪「上がってくれ…」
…………………
澪「…というわけなんだ」
澪の独白が終わるころには仲間達は歯を食いしばり目を赤くさせていた
知らなかった
気付けなかった
見ないフリをしていたら見なければならなくなった
飛び降りの真相はまるで携帯小説みたいで
だけどそこに置かれた検査薬の線は
澪「…」
98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 09:33:11.76 ID:ATD5dRmrO
澪「最終生理は●月●日だから…、」
紬「妊娠2ヶ月…くらい?」
唯「…ほんとに、ほんとなのかなあ」
梓「今時の検査薬は市販でも精度高いですから」
律「…澪…」
律はまた目を虚にさせている澪を抱き込んだ
いつも通りの感触
いつも通りの体温
だけど律が抱き込んだのはもう1人ではないのだ
100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 09:39:12.14 ID:ATD5dRmrO
律「…どうするんだ?」
澪「…」
律「澪はどうしたい?」
澪「…っ」ジワッ
唯「澪ちゃん!やっぱり警察行こう!」
梓「そうです!写真なんて押収してもらえば…」
紬「相手の住所も勤め先も把握しているんでしょう?」
律「…澪」
澪「でも…」
101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 09:43:53.63 ID:ATD5dRmrO
澪「相手にはたくさん仲間がいる…。皆に迷惑はかけられない…」
紬「な…」
唯「何ゆってるの!」
澪「警察には、私1人で行くよ」
律「澪…」ギュッ
梓「…」
梓「先輩、私に行かせて下さい」
102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 09:46:57.41 ID:ATD5dRmrO
唯「あずにゃん…?」
梓「先輩は見張られているかもしれないし、ネットに流すのなんか一瞬です…私が代わりに…」
澪「梓…」
澪「で、でも、ダメだ」
紬「澪ちゃん?」
澪「親に、知られたく、ない…」
唯「…」
105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 10:06:13.85 ID:ATD5dRmrO
唯「でも…」
澪「…ダメだ。親を泣かせるなんて、私には…。」
紬「澪ちゃ…」ウルウル
律「とりあえず、その男が働いているっていうケーキ屋にいってみないか?」
106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 10:09:33.03 ID:ATD5dRmrO
紬「えっ!?」
梓「先輩、それはさすがに…!」
律「私達だけで変装していくんだよ。上手く顔写真を撮れでもすれば…」
唯「こ、怖いね…」
澪「危ないって!」
梓「…私も行きます」
紬「わ、私も…」
澪「!」
107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 10:13:35.80 ID:ATD5dRmrO
…………………
澪「気を付けろよ…」
律「唯、しっかり澪についていてやってくれよ」
唯「イェッサ!」ビシッ
………………………
ケーキ屋
(の前の茂み)
ガサッ
梓「確か長身で黒髪なんですよね」
ガサガサ
紬「そしてイケメン」
バサッ
律「…」
108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 10:17:58.61 ID:ATD5dRmrO
梓「見当たりませんね」
紬「厨房…?」
律「…店に入ってくる。待っててくれ」タッ
梓「!」
紬「くれぐれもスネーク!」
……………………
店員「いらっしゃいませー」
律「…」ギリッ
112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 10:28:33.63 ID:ATD5dRmrO
そのころ
唯「りっちゃん、カッコいいね」
澪「…ん?」
唯「澪ちゃんのために必死で…、あんなりっちゃん、初めて見た…」
澪「ふ、普段がおちゃらけ過ぎなんだ」
唯「ふふ、でもそんなりっちゃんが好きなんだもんね?」
澪「…!///」
唯「いいなあ」ニコニコ
澪(唯…気を使ってるのかな…)
113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 10:32:13.54 ID:ATD5dRmrO
ガチャ
律「ただいま…」
澪「律!」
唯「…どうだった?」
紬「それが…」
梓「厨房にいるのか、発見出来ませんでした…」
唯「そっか…」
澪「…お帰り」ギュッ
律「ただいま…」ナデナデ
115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 10:38:11.84 ID:ATD5dRmrO
澪「私…明日産婦人科に行くよ」
唯「1人で平気?」
律「私が付き添う」
梓「…何かあったらよんで下さいね」
律「…ああ、ありがとう」
……………………………
その晩、律と澪は澪のベッドで手を繋いで眠った
116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 10:47:59.42 ID:ATD5dRmrO
産婦人科
看護婦「秋山さん、お入り下さい」
澪「はい」
律「…しっかりな…」
…………………………
医師「ご懐妊ですね」
澪「…」
医師「君、学生でしょう?相手は?」
澪「…」
医師「…」
医師「とりあえず、エコー写真をどうぞ。この小さな黒い点が赤ちゃんです」
澪(…小さい…)
医師「中絶なら1日でも早いのがいいですよ」
澪「…」
117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 10:55:37.07 ID:ATD5dRmrO
澪「…中絶って、どうやるんですか」
医師「ウチではソウハという手術で取り出します」
澪「…」フルフル
医師「秋山さん、」
澪「?」
医師「何があったのか知りませんが、あまり自分を追い詰めてはいけませんよ」
医師「あなたが泣くのを一番悲しむのは赤ちゃんです」
澪「…はい…グスッ」
医師「お大事に」
118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 11:00:06.49 ID:ATD5dRmrO
翌日 部活
紬「これがエコー…」
唯「ふぉー…はじめて見たー」
梓「…」
澪「私…私…」
澪「産むよ」
律「!?」
梓「先輩っ!?」
120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 11:27:26.02 ID:ATD5dRmrO
澪「この子守れるのは…私だけだ」
梓「何言ってるんですか!」
紬「…そんな…」
唯「澪ちゃ…」
澪「誰の子かわからなくたって…私は…」
律「…」
121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 11:35:08.20 ID:ATD5dRmrO
澪「エコー見るまで…おろすことしか考えてなかった…でも…」
律「いいぜ、澪がそういうなら」
紬「りっ…」
澪「律…」
律「澪がさあ、学生やめて中卒で、旦那も無しに頑張れるってんならさ」
唯「りっちゃん…?」
律「このご時世はさあ、子持ち中卒世間知らずの女の子が楽に生きれる世界かなあ?」
澪「…」ググッ
律「あ、別に澪が風俗でもするってんなら別に…」
梓「り、律先輩っ!」
澪「…いいんだ…梓」
123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 11:44:02.82 ID:ATD5dRmrO
梓「…」
澪「わかってる…私には生めない」
澪「ハンパに生んで不幸になるのは赤ちゃんだからな…」
澪「ただ…ちょっとだけでも…母親気分で…なんて」
澪「…ははは」
唯「…」ウルウル
紬「…」ぐしぐし
梓「…」ぼろぼろ
澪「なんで…なんで…」
澪「なんで私なんだろうな…」ポロポロ
澪「なんでもっと立派なお母さんとこ……っう」
澪「うわあああああああああああああ」
124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 11:47:29.93 ID:ATD5dRmrO
澪の泣き声を引き金に、軽音部室には少女達の泣き声がとどろいた
なんで、なんでわたしなんだ
なんで今なんだ
なんで
126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 11:56:14.22 ID:ATD5dRmrO
そして少女達は貯金をかき集めて費用を捻出し、手術の日程が決まった
医師には真実を話すと、黙って頷いて聞いてくれていた。
澪は手術までの日数を、仲間達と温かく過ごした
少しでも、楽しさが胎児に伝わればいいと、演奏もたくさんした。
たくさんたくさん皆で歌った。
お願い。
届いて、届いて、届いて…
そして手術当日の朝を迎える…
127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 12:06:54.30 ID:ATD5dRmrO
澪「行ってくる」
律「…ああ」ギュッ
澪「律…」チュー
…………………………………………
律「さて」
律「こっちはこっちの仕事を初めますかね」
134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 13:05:26.05 ID:ATD5dRmrO
律「…おい、気付いてんだろ」
律は自宅から出てきた男に声をかける
男「話すのははじめてだね、田井中律ちゃん」
律「…」
男「何しに来たの?」
律「…話し合いに来た。」ギロッ
男「ねえそこの公園でもいい?いいベンチがあるよ」
律「…」
135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 13:11:12.09 ID:ATD5dRmrO
ベンチ
男「へぇ、澪ちゃんも可愛かったけど実物は律ちゃんもなかなかだねえ」
男「でも個人的には梓って子が…」
律「ふざけるな」
男「…ふうん」
律「澪から…皆から手を引けよ」
男「引くけど、いいの?澪ちゃんの×××な写真はネットに…」
律「その代わり!」
律「私は…どうなってもいから…」
律「お願い…もう澪を傷つけないで…」
140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 13:17:43.60 ID:ATD5dRmrO
男「それ、本気?りっちゃん」
律「…だから、皆にはもう…澪は…」
律「澪は今日だって手術に行ったんだぞ!澪は…アイツは…」
男「ああ…堕胎かあ」
男「言ってくれればお金くらい出してあげたのに」クスクス
律「…!」ギリッ
男「まあ、りっちゃんがそういうなら、別にいいよ」
男「自ら犯してくれなんて子、初めてだけど」クスクス
142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 13:26:12.61 ID:ATD5dRmrO
男「おい!お前ら出てこい!」
ザザッ
律「!?」
DQN「へぇ、今度はこんな子なんだあ」
ザワザワ ケラケラ
律(2人…男をあわせて3人か)
男「倉庫に連れてってやれ!」
DQN「ハハハ、よろしk」
バッ
バチバチバチッ
男「ス、スタンガンだと!?」
143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 13:29:27.11 ID:ATD5dRmrO
律「やあっ!」
バチバチバチッ
DQN2「ぐわあああっ」
ドサッ
男「チッ…」
律「た、田井中律を舐めんなよ!!」
バッ
ザクッ
148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 13:35:51.06 ID:ATD5dRmrO
律「えっ?」
男「ガキが玩具振り回しやがって」
律(か、肩…!?)
ヨロッ
律(ダメだ…澪…澪…!!)
149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 13:40:14.19 ID:ATD5dRmrO
梓「うゎああああ律先輩ぃいぃっ!!」ダダダ
男「あずにゃ…!?」
バキッ!
律「うわっ!お前…そのバット…」
梓「早く行きますよ!コイツ等が起きる前に!!」
律「あ、ああ…」
ズキッ
律「…っ!」
ダダダ…
151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 13:48:59.44 ID:ATD5dRmrO
そのころ
看護婦「秋山さん、お時間です」
澪「あ、はい。」
澪(いよいよか…)
澪(…律…)
看護婦「全身麻酔です。リラックスしてくださいねー」
澪(律…律…)
155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 13:56:39.74 ID:ATD5dRmrO
ハア…ハア…
律「ここまでくれば…」
梓「律先輩、怪我…!」
律「平気、かすっただけ。」
律「それよりなんでここにいるんだ?」
梓「…すみません」
梓「先輩のあと、つけてきたんです…」
律「バカ!危ないだろ!」
梓「そんなことない!私役にたったじゃないですか!」
梓「それに…私…私も…」
律「…」
梓「澪先輩の、お役に立ちたいから…」
律(…まさか…)
梓(私だって…澪先輩に片思いしてたんだもん…)
157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 14:03:03.18 ID:ATD5dRmrO
梓「はっ」
梓「そ、それよりなんでこんな無茶苦茶したんですか!」
律「まあ、それは見てな」
梓「え…?」
ファンファンファンファンファン…
梓「…警察?まさか…」
律「そのまさか」ニヤ
160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 14:06:38.91 ID:ATD5dRmrO
律「昨日のうちに警察にあらかた話してさ」
律「証拠がないって言うもんで男にしゃべらせたんだよ」
梓「じゃあさっきの会話は…」
律「うん。携帯でお巡りさんに筒抜け」ピース
梓「すごい…!」
律「はは、まあちょっと…疲れたけど…な」
フラッ
梓「律先輩!」
ドサッ
162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 14:10:24.12 ID:ATD5dRmrO
………………
男は取り押さえられ、逮捕と同時に自宅突入、澪達のデータも押収。
連続レイプ魔であったことがあきらかになり、被害者も続々名乗りをあげ、結果は律の大手柄であった…。
…………………
163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 14:14:34.27 ID:ATD5dRmrO
……………
「…!」
「…つ!律!」
律「ん…」
律が目を覚ますといつか見た無機質な天井、そして仲間達の顔が連なっていた。
唯「りっちゃんおきた!」
か
紬「良かった…!」
律「みお…澪は!?」ガバッ
梓「律先輩……澪先輩は…」
165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 14:22:09.99 ID:ATD5dRmrO
律「……え?」
梓「斜め後ろにいます」
バチーン!
律「ぶっ!!」
律「澪!手術は…」
ギュッ
澪「このばか!!ばか!!」
澪「なんて無茶したんだ!ばかちん!!」ぼろぼろ
律「…わ、悪かったよ…」
紬(前にもみたわぁこの風景)
澪「この…!ぅっ…肩まで…何針縫ったんだよ!」
律「知らね」ギュッ
唯(りっちゃんカッコいい…)
梓(澪先輩可愛い…)
167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 14:31:24.84 ID:ATD5dRmrO
………………………………………
明くる日
律「水子供養?」
唯「なあにそれ?お菓子?」
梓「亡くなった胎児の供養ですよ」
紬「…行くのね澪ちゃん」
澪「ああ、ちょっとな」
律「じゃあ、私も…」
澪「いや、1人で平気だ」
律「そうかあ?」
171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 14:39:03.78 ID:ATD5dRmrO
水子供養寺
澪(…)手を合わせる
澪「供養には名前をつけてあげるのもいいんだよな…」
澪(うーん…それじゃあ二人から一字とって…)
澪「じゃあ、またくるな…」
澪「…リオ」
完
1ヶ月前
梓「そういえば律先輩、来月誕生日でしたよね」
唯「ほんとだね!パーティーしよっか!」
律「おう!期待してるぜ」
澪(そう今年こそ、律に告白…!)
澪(プレゼント、どうしよう…)
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 05:15:10.23 ID:ATD5dRmrO
澪(お金無いし…手作りの物とか?よし!)
澪「わ、私ケーキ焼く!」
律「おっ!」
唯「きゃー!やったー!」
ワイワイ
澪(さっそく練習しなくては…)
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 05:20:12.35 ID:ATD5dRmrO
放課後、クッキング用品店を出た澪。
澪(結構材料費かかるんだなあ…)トボトボ
ドンッ
DQN「いってぇなコラ!」
澪「ご、ごめんなさい!ボーっとしてて…」
DQN「ふざけんなや!」ガッ
澪「痛っ!乱暴は…」
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 05:25:36.36 ID:ATD5dRmrO
DQN「まぁいいんだけどねぇ体で払ってくれれば」
澪「いやっ!」
男「女の子に乱暴はやめろ!」サッ
DQNに体当たりした男、澪の手を引く
男「さ、さあ!行こう!」
澪「あっ…はい」
澪(…イケメン…)
14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 05:29:18.13 ID:ATD5dRmrO
澪「あの…ありがとうございます」
男「いや、さっきお店で見掛けた君が気になってね」
澪「?」
男「ケーキでも作るなら…俺、パティシエの卵なんだ。コーチしようか?」
澪「あ、ありがとうございます///」
15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 05:32:12.03 ID:ATD5dRmrO
その日から男の家にちょくちょく通い、ケーキを教えてもらう澪
部活にて
梓「最近、澪先輩楽しそうですね」
澪「…そうかな」
唯「うんうん!」
紬「女の子らしいっていうか…」
律「恋でもした?」
澪「そ、そんなわけ…!」
澪(だって私は…律が…///)
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 05:35:36.34 ID:ATD5dRmrO
律「なんだ。ついに澪にも春が来たかと期待したのに」
澪「えっ…」
律「はあ、恋かあ…してぇなー。」
澪「…」
澪(そっか…私、片思いなのか…)
澪(そっか…)
梓「…?」
19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 05:38:50.35 ID:ATD5dRmrO
男家にて
澪「男さん…男さんは、片思いと分かっていても、告白しますか?」
男「?」
男「そうだなあ…男ならするかなあ」
澪「傷ついても?」
男「思いを伝えれば何かが変わるかもしれないからね」
澪(律…)
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 05:41:29.66 ID:ATD5dRmrO
誕生日まであと半月
梓「澪先輩、最近元気無いですね」
澪「いや…そうか?」
梓「あの、私でよければお話ききますから」
澪「ありがとう…」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 05:45:02.24 ID:ATD5dRmrO
そして澪が一人でケーキを完成させる
澪「や、やった…!上手に出来た!」
男「ふふ、やったね澪ちゃん」
男「これで俺から教えることは…」
バッ
澪「うぐっ!?」
男「…あとひとつだよ」
澪(薬品!?気が遠くなる…)
澪(律…!!)
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 05:52:52.55 ID:ATD5dRmrO
…
澪「う…」
倉庫のような場所で目を冷ますと手足が縛られたくさんの男達に囲まれていた
男「気がついたかい?澪ちゃん」
澪「これは…一体…」
DQN「久しぶり~秋山澪ちゃん!」
澪「!?」
男「君のことは全て調べあげたよ」
DQN「最初っからぜーんぶ嘘!計画!」
澪「い…嫌!誰か!」
男「無断だよ、こんなところ誰もこない」
DQN「いただきまーす!」
澪「いやあああああ!」
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 06:12:21.07 ID:ATD5dRmrO
澪「…ぅ…ぐ」
素肌にMEN液をまとわりつかせ虚な目をした澪を男達は笑う
男「もう声も出ない?」
DQN「じゃあそろそろ撮影タイムかな」
男「通報なんかしたら、個人情報とともに恥ずかしい写真がネット行きだよ」
澪「グスッ…ヒック…」
澪「…律…」
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 06:16:14.12 ID:ATD5dRmrO
男「じゃあね澪ちゃん、また連絡するね」
澪「…」
…………………
なんとか服を着て荷物をかき集め、澪はその場から走り去った
頭は真っ白だった
翌日から誰にも言えないまま風邪と言い張り学校を休み続けた
携帯の電源は切ったままだ
澪(…律…)
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 06:20:51.95 ID:ATD5dRmrO
ピンポーン
ピンポーン
澪「!?」
律「澪ー!いないのかー?」
澪(律!)
律「留守か…しゃあねえなあ」
結局居留守を決め込んだ澪は涙が止まらなかった
目がウサギになった
けど夢に見るのはあの日のことばかりで眠れもしなかった
水も喉をとおらなかった
いつのまにか自分の腕をかきむしっていた
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 06:23:39.25 ID:ATD5dRmrO
澪「律…」
私は汚れた
もう律に合わせる顔なんて無い
きっと臭い
あんなにこびりついたんだ当然だ
ベースにも触れない
頭が痛い
何も考えたくない
律…
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 06:26:07.37 ID:ATD5dRmrO
唯「りっちゃん、昨日澪ちゃんどうだった?」
律「会えなかったよ…」
梓「澪先輩…携帯も繋がらないし…」
唯「ベースがいないと、音が寂しいね…」
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 06:29:35.72 ID:ATD5dRmrO
澪「…死にたい」
もう生きていたくない
誰にも言えないままなんて耐えられない
でも助けてなんて言えない
澪「…」
律、律、…
ごめんね
ケーキ作ってあげられなくて
ごめんね
ずっとツンツンしてて
ごめんね
みんな
一緒に武道館目指せなくて
ごめんね…
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 06:32:50.86 ID:ATD5dRmrO
気が付けば窓に足をかけていた
澪はもう思考することが出来なかった
一直線に終わりにしたかった
澪「…ごめんね…」
ガラスに手をかけ、身をのりだす
もう、怖くはなかった
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 06:42:19.51 ID:ATD5dRmrO
…………………
「…!」
「…お!澪!」
目を開くと見慣れない無機質な天井と仲間達の顔があった
一瞬では状況が理解出来ずに混乱する
律「ばかやろう!ばか!ばか!」
唯「うゎああああん澪ちゃああああ」
紬「うっうっ…み、み、ひっく…ぁあ…」
梓「先輩…!!!よかっ…ぅ…ああああ」
澪(そうか、わたし、たすかったのか…)
皆の涙が、澪の瞳にうつる
澪は、ぼんやりした頭をもたげて、律を見た
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 06:47:37.04 ID:ATD5dRmrO
律は皆のように顔を歪ませずに険しい表情で澪を見つめていた
澪(…律…怒ってる…)
澪(嫌われたかな…)
いいや、嫌われたら、また死ねばいい
律「バカ澪!!!!!」
バチーン
一瞬の静寂
律「お前なんなんだよ!何してんだよ!喧嘩売ってんのか!」
澪「え…」
46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 06:54:29.16 ID:ATD5dRmrO
律「なんでなんにも言わないんだよ!!なんで一人で!!私はお前のなんなんだよ!!」
唯「り、りっちゃん…」
あまりの形相に唯が律をなだめる
律「バカ澪!!私は…私はお前の一番近くにいると思ってたのに!!バカ!!」
澪「律…」
律「っ、み、」
澪「……ごめんね…」
律「…う、」
律「うわああああああああ澪っ澪っ」
絶叫した律がベッドの澪に飛び付く
澪「…ごめん!ごめんね!」
澪「律…みんな…ごめんね…!!」
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 06:57:07.94 ID:ATD5dRmrO
奇跡的にケガの軽かった澪は入院を長引かせることなく退院
リハビリにベースに打ち込みながらまた学校へ通い始めた
そして律の誕生日…
48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 07:02:18.64 ID:ATD5dRmrO
放課後、部室にて
『ハッピーバースデーりっちゃん~♪』
律が澪特製のケーキのロウソクを吹き消す
みんなの笑い声の中で澪は律を見つめていた
澪(…今日こそ言うんだ…!)
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 07:08:01.95 ID:ATD5dRmrO
帰り道、律と二人で夜道を歩く
律は皆からのプレゼントをかかえてしあわせそうだ
澪はそんな律を横目に見ながら心臓を高鳴らせていた
澪「…な、なあ」
律「なあ澪」
澪「あ…」
律「あ、いや、」
澪「いいんだ、続けてくれ」
律「…うん」
律「澪、こんなときになんなんだが…」
澪「なんだ?」
律「いい加減話してくれないか…?」
澪「…」
律「飛び降りた理由なんか聞きたくないけどさ、それはもう解決したのか?今もう澪はなんの不安もないのか?」
澪「…」
51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 07:10:57.26 ID:ATD5dRmrO
律「いいたくないなら良いんだ。ただ、心配で…」
澪「…律…」
澪(…もうだめだ、律には嘘をつけない…)
澪はその場に崩れ落ちた
律「澪!?」
澪「…律…あのな…」
53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 07:15:13.20 ID:ATD5dRmrO
澪は全てを打ち明けた
律は黙って澪の肩を抱いていた
真剣な顔で
震える澪を見つめていた
律「…澪、」
律「ごめんな…」
澪「律…」
律「ごめん…気付いてやれなくて…」
澪「り、つ…」
そして抱き合って
二人はまた泣いた
星の綺麗なよるだった
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 07:19:33.95 ID:ATD5dRmrO
澪「律…」
ひとしきり泣いたころ
澪は口を開いて
また律を抱きしめて
澪「…好きだ」
律「…澪…」
律は鼻水をすすって
「なに当たり前のこといってんだよ」
と笑った
澪「いや、その…」
律「?」
澪「…れ、恋愛で…好き…なんだ」
律「澪…」
57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 07:26:01.50 ID:ATD5dRmrO
律「からかってる?」
澪「こ、こんな状況でそんなこと言わない」
律「これはゆめ?」
澪「残念だが」
澪「げんじt
言いかけた澪の唇を律の唇が塞いだ
澪「…!!!」
律「みおー!」
律「なんだよ!両思いだったのかよ!」
澪「…!」
律はまた澪にキスしながらむぎゅむぎゅ抱きしめる
澪「両…思い?」
律「これからもずっと一緒だな」
澪「…律…」
澪は返事の代わりにキスをした
59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 07:32:01.09 ID:ATD5dRmrO
律と結ばれてから一か月
澪は人生で最高の日々を送っていた
仲間達には打ちあけないものの、二人きりで行動する時間が格段に増えて怪しまれた。
毎日手を繋いで帰った。
別れ際にはどちらともなくキスをした。
休日は二人で遠出をしたり、部屋でいちゃついたり…
お互い、恋人がいるはじめての季節だった
「ずっと、ずっと、ずっと一緒だ」
60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 07:38:03.65 ID:ATD5dRmrO
ある日の澪の部屋で二人はうたた寝をしていた
律「みーお」ムギュ
澪「りーつー」スリスリ
律「へへへ…」ごそごそ
澪「へ?」
律「ずるいよなあ澪のおっぱい」モミモミ
澪「り、律!!」
律「なんでこんなにあるんだよ」ムニムニ
澪「…っ…やめ…」
律「あー澪の声が変わったー」クスクス
澪「///」
62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 07:41:09.95 ID:ATD5dRmrO
澪「ず、ずるい、律ばっかり」モミ
律「お?やるか」
澪「余裕なのも今の内だからな…」サワサワ
律「…澪…っ…」
澪「律…愛してる…」
64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 07:51:44.62 ID:ATD5dRmrO
ーーーーーーーーーーーー
そんなしあわせが続いたある日
梓(あ、澪先輩…と律先輩)
澪「せんぱ…」
チュー
澪「こら律!学校では我慢って…」
律「いーじゃんよーえへへ」
梓(…え!え?)
梓(…まさか!まさか!)
67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 08:02:01.53 ID:ATD5dRmrO
梓(はわわわわわ)
唯「あ!あずにゃーん」
梓「ゆ、唯先輩」
唯「あれー?どうかしたの?」
梓「な、なんでもないです!」
梓(言えない!絶対言えない!)
68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 08:05:32.84 ID:ATD5dRmrO
部活
澪「梓?」
梓「はわっ!」
澪「どうしたんだ?今日は…」
梓「ごごごごめんなさい!トイレ行ってきます!」
だだだ
澪「なんだあいつ…?」
唯「うんたんたん♪」
澪「すまん、私もトイレ行ってくる」
唯「はーい♪」
71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 08:17:39.65 ID:ATD5dRmrO
梓「ああ…あ…」
澪「何うめいてるんだ」
梓「!」
澪「…何を見た?」
梓「……先輩が律先輩と…」
澪「!?///」
ーーーーーーーーーーーーーーー
唯「うんたん…♪」
唯「私もトイレ!」
72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 08:19:55.91 ID:ATD5dRmrO
ーーーーーーーーーーー
梓「や、やっぱり付き合ってたんですね」
澪「ああ…だがまだ皆には…」
梓「ええ」
梓「勿論澪先輩と律先輩が付き合ってるなんて秘密です!」
唯「えっ」
梓「えっ」
澪「えっ」
74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 08:27:11.59 ID:ATD5dRmrO
ーーーーーーーーーーーーーーー
唯「きゃー!きゃー!」
紬「禁断JKハアハア」
梓「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめ」
律「アハ、バレちゃったかあー」
澪「…//////」
律「いいじゃん、公認カップル」
澪「ま、まあ…りつが言うなら///」
76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 08:37:59.90 ID:ATD5dRmrO
数日後
澪は体育の時間に気分を悪くして保健室へ運ばれる
澪(…まさか…)
トイレに走る澪
澪「…げぇっ…ゲホッゲホッ」
澪(…律…)
78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 08:40:58.22 ID:ATD5dRmrO
放課後
澪「ごめんな、今日は体調良くないから早めに帰るよ」
律「じゃあ一緒に…」
澪「大丈夫!じゃあ!」
タタタ
唯「澪ちゃん大丈夫かなあ」
梓「…?」
律「…」
澪(…薬局行かなきゃ…)
81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 08:48:09.65 ID:ATD5dRmrO
澪(…買っちゃった)
澪の手には薬局で購入した妊娠検査薬があった
澪(おしっこかけるだけでいいのか…)
家につくと荷物をおいてトイレにこもる
不思議と頭は冷静だった
想像出来うる未来を無理やり真っ黒にして
見えないようにしていたからかもしれないけれど
澪(…そろそろ結果がでる…)
人生で一番長い一分間だった
澪「」
84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 08:54:33.04 ID:ATD5dRmrO
結果はくっきりとした陽性だった
澪「あ…」
澪(…律…)
澪「あ…あ…」
澪「り…つ…」
87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 09:10:04.38 ID:ATD5dRmrO
律「なんか嫌な予感がする」
唯「澪ちゃんのことかなあ」
紬「愛の力かしら」
梓「ちょっと澪先輩に電話してみます」
92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 09:19:38.83 ID:ATD5dRmrO
澪「…」
RRRRR…
澪「…もしもし」
梓「澪先輩、あ」バッ
律「澪!」
澪「…りつ…」
澪「わたし…」
律「家か?動くな?すぐ行くから!」プッ
唯「よかんてき」
紬「チュー」
97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 09:25:42.03 ID:ATD5dRmrO
ピンポーンピンポーンピンポーン
ガチャ
澪「…みんな…」
律「澪どうした!?」
梓「…先輩…」
澪「上がってくれ…」
…………………
澪「…というわけなんだ」
澪の独白が終わるころには仲間達は歯を食いしばり目を赤くさせていた
知らなかった
気付けなかった
見ないフリをしていたら見なければならなくなった
飛び降りの真相はまるで携帯小説みたいで
だけどそこに置かれた検査薬の線は
澪「…」
98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 09:33:11.76 ID:ATD5dRmrO
澪「最終生理は●月●日だから…、」
紬「妊娠2ヶ月…くらい?」
唯「…ほんとに、ほんとなのかなあ」
梓「今時の検査薬は市販でも精度高いですから」
律「…澪…」
律はまた目を虚にさせている澪を抱き込んだ
いつも通りの感触
いつも通りの体温
だけど律が抱き込んだのはもう1人ではないのだ
100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 09:39:12.14 ID:ATD5dRmrO
律「…どうするんだ?」
澪「…」
律「澪はどうしたい?」
澪「…っ」ジワッ
唯「澪ちゃん!やっぱり警察行こう!」
梓「そうです!写真なんて押収してもらえば…」
紬「相手の住所も勤め先も把握しているんでしょう?」
律「…澪」
澪「でも…」
101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 09:43:53.63 ID:ATD5dRmrO
澪「相手にはたくさん仲間がいる…。皆に迷惑はかけられない…」
紬「な…」
唯「何ゆってるの!」
澪「警察には、私1人で行くよ」
律「澪…」ギュッ
梓「…」
梓「先輩、私に行かせて下さい」
102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 09:46:57.41 ID:ATD5dRmrO
唯「あずにゃん…?」
梓「先輩は見張られているかもしれないし、ネットに流すのなんか一瞬です…私が代わりに…」
澪「梓…」
澪「で、でも、ダメだ」
紬「澪ちゃん?」
澪「親に、知られたく、ない…」
唯「…」
105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 10:06:13.85 ID:ATD5dRmrO
唯「でも…」
澪「…ダメだ。親を泣かせるなんて、私には…。」
紬「澪ちゃ…」ウルウル
律「とりあえず、その男が働いているっていうケーキ屋にいってみないか?」
106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 10:09:33.03 ID:ATD5dRmrO
紬「えっ!?」
梓「先輩、それはさすがに…!」
律「私達だけで変装していくんだよ。上手く顔写真を撮れでもすれば…」
唯「こ、怖いね…」
澪「危ないって!」
梓「…私も行きます」
紬「わ、私も…」
澪「!」
107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 10:13:35.80 ID:ATD5dRmrO
…………………
澪「気を付けろよ…」
律「唯、しっかり澪についていてやってくれよ」
唯「イェッサ!」ビシッ
………………………
ケーキ屋
(の前の茂み)
ガサッ
梓「確か長身で黒髪なんですよね」
ガサガサ
紬「そしてイケメン」
バサッ
律「…」
108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 10:17:58.61 ID:ATD5dRmrO
梓「見当たりませんね」
紬「厨房…?」
律「…店に入ってくる。待っててくれ」タッ
梓「!」
紬「くれぐれもスネーク!」
……………………
店員「いらっしゃいませー」
律「…」ギリッ
112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 10:28:33.63 ID:ATD5dRmrO
そのころ
唯「りっちゃん、カッコいいね」
澪「…ん?」
唯「澪ちゃんのために必死で…、あんなりっちゃん、初めて見た…」
澪「ふ、普段がおちゃらけ過ぎなんだ」
唯「ふふ、でもそんなりっちゃんが好きなんだもんね?」
澪「…!///」
唯「いいなあ」ニコニコ
澪(唯…気を使ってるのかな…)
113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 10:32:13.54 ID:ATD5dRmrO
ガチャ
律「ただいま…」
澪「律!」
唯「…どうだった?」
紬「それが…」
梓「厨房にいるのか、発見出来ませんでした…」
唯「そっか…」
澪「…お帰り」ギュッ
律「ただいま…」ナデナデ
115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 10:38:11.84 ID:ATD5dRmrO
澪「私…明日産婦人科に行くよ」
唯「1人で平気?」
律「私が付き添う」
梓「…何かあったらよんで下さいね」
律「…ああ、ありがとう」
……………………………
その晩、律と澪は澪のベッドで手を繋いで眠った
116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 10:47:59.42 ID:ATD5dRmrO
産婦人科
看護婦「秋山さん、お入り下さい」
澪「はい」
律「…しっかりな…」
…………………………
医師「ご懐妊ですね」
澪「…」
医師「君、学生でしょう?相手は?」
澪「…」
医師「…」
医師「とりあえず、エコー写真をどうぞ。この小さな黒い点が赤ちゃんです」
澪(…小さい…)
医師「中絶なら1日でも早いのがいいですよ」
澪「…」
117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 10:55:37.07 ID:ATD5dRmrO
澪「…中絶って、どうやるんですか」
医師「ウチではソウハという手術で取り出します」
澪「…」フルフル
医師「秋山さん、」
澪「?」
医師「何があったのか知りませんが、あまり自分を追い詰めてはいけませんよ」
医師「あなたが泣くのを一番悲しむのは赤ちゃんです」
澪「…はい…グスッ」
医師「お大事に」
118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 11:00:06.49 ID:ATD5dRmrO
翌日 部活
紬「これがエコー…」
唯「ふぉー…はじめて見たー」
梓「…」
澪「私…私…」
澪「産むよ」
律「!?」
梓「先輩っ!?」
120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 11:27:26.02 ID:ATD5dRmrO
澪「この子守れるのは…私だけだ」
梓「何言ってるんですか!」
紬「…そんな…」
唯「澪ちゃ…」
澪「誰の子かわからなくたって…私は…」
律「…」
121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 11:35:08.20 ID:ATD5dRmrO
澪「エコー見るまで…おろすことしか考えてなかった…でも…」
律「いいぜ、澪がそういうなら」
紬「りっ…」
澪「律…」
律「澪がさあ、学生やめて中卒で、旦那も無しに頑張れるってんならさ」
唯「りっちゃん…?」
律「このご時世はさあ、子持ち中卒世間知らずの女の子が楽に生きれる世界かなあ?」
澪「…」ググッ
律「あ、別に澪が風俗でもするってんなら別に…」
梓「り、律先輩っ!」
澪「…いいんだ…梓」
123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 11:44:02.82 ID:ATD5dRmrO
梓「…」
澪「わかってる…私には生めない」
澪「ハンパに生んで不幸になるのは赤ちゃんだからな…」
澪「ただ…ちょっとだけでも…母親気分で…なんて」
澪「…ははは」
唯「…」ウルウル
紬「…」ぐしぐし
梓「…」ぼろぼろ
澪「なんで…なんで…」
澪「なんで私なんだろうな…」ポロポロ
澪「なんでもっと立派なお母さんとこ……っう」
澪「うわあああああああああああああ」
124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 11:47:29.93 ID:ATD5dRmrO
澪の泣き声を引き金に、軽音部室には少女達の泣き声がとどろいた
なんで、なんでわたしなんだ
なんで今なんだ
なんで
126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 11:56:14.22 ID:ATD5dRmrO
そして少女達は貯金をかき集めて費用を捻出し、手術の日程が決まった
医師には真実を話すと、黙って頷いて聞いてくれていた。
澪は手術までの日数を、仲間達と温かく過ごした
少しでも、楽しさが胎児に伝わればいいと、演奏もたくさんした。
たくさんたくさん皆で歌った。
お願い。
届いて、届いて、届いて…
そして手術当日の朝を迎える…
127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 12:06:54.30 ID:ATD5dRmrO
澪「行ってくる」
律「…ああ」ギュッ
澪「律…」チュー
…………………………………………
律「さて」
律「こっちはこっちの仕事を初めますかね」
134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 13:05:26.05 ID:ATD5dRmrO
律「…おい、気付いてんだろ」
律は自宅から出てきた男に声をかける
男「話すのははじめてだね、田井中律ちゃん」
律「…」
男「何しに来たの?」
律「…話し合いに来た。」ギロッ
男「ねえそこの公園でもいい?いいベンチがあるよ」
律「…」
135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 13:11:12.09 ID:ATD5dRmrO
ベンチ
男「へぇ、澪ちゃんも可愛かったけど実物は律ちゃんもなかなかだねえ」
男「でも個人的には梓って子が…」
律「ふざけるな」
男「…ふうん」
律「澪から…皆から手を引けよ」
男「引くけど、いいの?澪ちゃんの×××な写真はネットに…」
律「その代わり!」
律「私は…どうなってもいから…」
律「お願い…もう澪を傷つけないで…」
140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 13:17:43.60 ID:ATD5dRmrO
男「それ、本気?りっちゃん」
律「…だから、皆にはもう…澪は…」
律「澪は今日だって手術に行ったんだぞ!澪は…アイツは…」
男「ああ…堕胎かあ」
男「言ってくれればお金くらい出してあげたのに」クスクス
律「…!」ギリッ
男「まあ、りっちゃんがそういうなら、別にいいよ」
男「自ら犯してくれなんて子、初めてだけど」クスクス
142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 13:26:12.61 ID:ATD5dRmrO
男「おい!お前ら出てこい!」
ザザッ
律「!?」
DQN「へぇ、今度はこんな子なんだあ」
ザワザワ ケラケラ
律(2人…男をあわせて3人か)
男「倉庫に連れてってやれ!」
DQN「ハハハ、よろしk」
バッ
バチバチバチッ
男「ス、スタンガンだと!?」
143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 13:29:27.11 ID:ATD5dRmrO
律「やあっ!」
バチバチバチッ
DQN2「ぐわあああっ」
ドサッ
男「チッ…」
律「た、田井中律を舐めんなよ!!」
バッ
ザクッ
148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 13:35:51.06 ID:ATD5dRmrO
律「えっ?」
男「ガキが玩具振り回しやがって」
律(か、肩…!?)
ヨロッ
律(ダメだ…澪…澪…!!)
149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 13:40:14.19 ID:ATD5dRmrO
梓「うゎああああ律先輩ぃいぃっ!!」ダダダ
男「あずにゃ…!?」
バキッ!
律「うわっ!お前…そのバット…」
梓「早く行きますよ!コイツ等が起きる前に!!」
律「あ、ああ…」
ズキッ
律「…っ!」
ダダダ…
151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 13:48:59.44 ID:ATD5dRmrO
そのころ
看護婦「秋山さん、お時間です」
澪「あ、はい。」
澪(いよいよか…)
澪(…律…)
看護婦「全身麻酔です。リラックスしてくださいねー」
澪(律…律…)
155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 13:56:39.74 ID:ATD5dRmrO
ハア…ハア…
律「ここまでくれば…」
梓「律先輩、怪我…!」
律「平気、かすっただけ。」
律「それよりなんでここにいるんだ?」
梓「…すみません」
梓「先輩のあと、つけてきたんです…」
律「バカ!危ないだろ!」
梓「そんなことない!私役にたったじゃないですか!」
梓「それに…私…私も…」
律「…」
梓「澪先輩の、お役に立ちたいから…」
律(…まさか…)
梓(私だって…澪先輩に片思いしてたんだもん…)
157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 14:03:03.18 ID:ATD5dRmrO
梓「はっ」
梓「そ、それよりなんでこんな無茶苦茶したんですか!」
律「まあ、それは見てな」
梓「え…?」
ファンファンファンファンファン…
梓「…警察?まさか…」
律「そのまさか」ニヤ
160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 14:06:38.91 ID:ATD5dRmrO
律「昨日のうちに警察にあらかた話してさ」
律「証拠がないって言うもんで男にしゃべらせたんだよ」
梓「じゃあさっきの会話は…」
律「うん。携帯でお巡りさんに筒抜け」ピース
梓「すごい…!」
律「はは、まあちょっと…疲れたけど…な」
フラッ
梓「律先輩!」
ドサッ
162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 14:10:24.12 ID:ATD5dRmrO
………………
男は取り押さえられ、逮捕と同時に自宅突入、澪達のデータも押収。
連続レイプ魔であったことがあきらかになり、被害者も続々名乗りをあげ、結果は律の大手柄であった…。
…………………
163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 14:14:34.27 ID:ATD5dRmrO
……………
「…!」
「…つ!律!」
律「ん…」
律が目を覚ますといつか見た無機質な天井、そして仲間達の顔が連なっていた。
唯「りっちゃんおきた!」
か
紬「良かった…!」
律「みお…澪は!?」ガバッ
梓「律先輩……澪先輩は…」
165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 14:22:09.99 ID:ATD5dRmrO
律「……え?」
梓「斜め後ろにいます」
バチーン!
律「ぶっ!!」
律「澪!手術は…」
ギュッ
澪「このばか!!ばか!!」
澪「なんて無茶したんだ!ばかちん!!」ぼろぼろ
律「…わ、悪かったよ…」
紬(前にもみたわぁこの風景)
澪「この…!ぅっ…肩まで…何針縫ったんだよ!」
律「知らね」ギュッ
唯(りっちゃんカッコいい…)
梓(澪先輩可愛い…)
167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 14:31:24.84 ID:ATD5dRmrO
………………………………………
明くる日
律「水子供養?」
唯「なあにそれ?お菓子?」
梓「亡くなった胎児の供養ですよ」
紬「…行くのね澪ちゃん」
澪「ああ、ちょっとな」
律「じゃあ、私も…」
澪「いや、1人で平気だ」
律「そうかあ?」
171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/12(火) 14:39:03.78 ID:ATD5dRmrO
水子供養寺
澪(…)手を合わせる
澪「供養には名前をつけてあげるのもいいんだよな…」
澪(うーん…それじゃあ二人から一字とって…)
澪「じゃあ、またくるな…」
澪「…リオ」
完
<<黒猫「……違うわ、お義姉さんと呼んで」 桐乃「冗談……だよね?」 | ホーム | 唯「愛のことだま!」>>
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ファーディナンド...
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