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唯「魔術?」

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 14:17:06.19 ID:INZJMI2iO [1/57]
唯「ふふふふーん♪今日の晩御飯は何かなー?おなかペコペコだよ~」

唯「あれ?なんだろ…」

???「…」

唯「人が倒れてる!大変だ…た、助けなきゃ」

唯「だ、大丈夫ですか?」

???「ん……おな…」

唯「おな?(うわあ、外人さんだぁ)」

???「おなか…減った…」

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 14:21:18.72 ID:INZJMI2iO [2/57]
唯「ただいまー」

憂「あ、お姉ちゃんおかえ、…り」

憂「どうしたの!?その人は?」

唯「お腹すいて倒れてたの、えーっと」

???「…あう」グギュルルルル

唯「とにかく何か食べさせてあげなきゃ」

憂「そうだね、すぐ用意してくる!」

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 14:27:27.67 ID:INZJMI2iO
禁書「けぷ、自己紹介がおくれたね、私の名前はインデックスって言うんだよ」

唯「ほぇ…やっぱし外人さんだぁ」キラキラ

憂「…(明らかに偽名だと思うけど…ま、いっか)」

唯「ねぇインデックスちゃん、その服ってもしかして…」

インデックス「服?ああ、これはね『歩く教会』っていってあらゆる攻撃から身を守ってくれるんだよ。もちろん、魔術からもね」



5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 14:35:04.13 ID:INZJMI2iO
唯「え…魔術?」

憂「…」

禁書「うん、魔術だよ。英語だとMagicかな?」

憂「…ねぇ、お姉ちゃん(この学園都市でそんなオカルトな話をされても…)」

唯「まじっく…魔法!?じゃあインデックスちゃんは魔法使いなの!?」キラキラ

憂「…」



7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 14:39:17.07 ID:INZJMI2iO
唯「じゃあじゃあ!何かやって見せて!」

禁書「う…わ、私には魔力がないから、無理」

唯「えー、そうなんだ…アイス食べても?」

禁書「食べても。…アイス!?くれるの?」

唯「うんいいよ!じゃあ、台所にれっつゴー!」

禁書「ゴー!なんだよ!」

憂「…(お姉ちゃんが二人…)」

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 14:43:08.71 ID:INZJMI2iO
憂「…(魔術、だなんて…まさかね)」

憂「…(本当に、そんなものがもしあるなら…お姉ちゃんには絶対見せられないよね)」

唯「バニラは私のだよ!?」

禁書「私もバニラをこよなく愛してるの!!」

憂「け、喧嘩しないで~(…お姉ちゃんは、私が守るんだから)」

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 14:47:22.04 ID:INZJMI2iO
翌朝
禁書「ねぇゆい。本当に大丈夫なのかな?」

唯「大丈夫だよ~ほら、似合ってるもん」

禁書「これが日本のハイスクールの制服…動きにくいんだよ」

唯「大丈夫大丈夫、それ着て普通の顔してたらバレないよ!」

禁書「で、でもゆい…」

唯「ほら、遅刻しちゃうよ!大丈夫、バレないから!」

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 14:52:20.29 ID:INZJMI2iO
唯「バ、バレた!!!」

憂「…お姉ちゃん」

さわ子「バレないと思ってたの?で、この子はどこの生徒なの?」

さわ子「みたところ、まだ中学生ぐらいだし…お名前は?」

禁書「い、インデックスって言うんだよ」

さわ子「目次、って…あからさまに偽名じゃない、本当のお名前は?」

唯「えぇっ!偽名だったの!?」

憂「お姉ちゃん、ちょっと静かにしてて」

禁書「…」

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 14:55:50.18 ID:INZJMI2iO
さわ子「とにかく、あなたたち二人は教室に、あなた…インデックスさんはこっちへ来なさい」グイ

禁書「…ゆ、ゆい」

唯「インデックスちゃん!」


唯「…」

憂「大丈夫だよお姉ちゃん、放課後にはまた会えるよ」

唯「…うん、そうだね」

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 15:04:48.18 ID:INZJMI2iO
憂「…(よし、これであの子は多分…いるべき場所に戻るはず)」

憂「…(魔術かなにか知らないけど…お姉ちゃんに何かあったら…)」

梓「憂?どうしたの怖い顔して」

憂「え?ううん、何でもないよ」

梓「そう?ならいいんだけど。あ、そういえばさ」

◇◇◇

さわ子「IDがないなんて…どういうことなのかしら、一体あなた…どこから」

禁書「…」

さわ子「はあ…(こうも黙りこくってちゃ…統括理事会に連絡を…)」

禁書「!!…魔力の流れを感じる…属性は火、色彩は…」

さわ子「なに?なにを…きゃあっ」


ズドォオオオオオン



15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 15:12:07.55 ID:INZJMI2iO

唯「あいたたた…な、何今の」

律「すごい揺れだったな…地震か?」

澪「ひ~」ガクガクブルブル
紬「あら?警報?」

律「おい!窓の下見ろ!燃えてるぞ!」

唯「か、火事だ~…あれ?(あそこって確か…)」

唯「…」ダダッ

紬「唯ちゃん?どこ行くの?ちゃんと避難ルートにっ…」



唯「はっ…はっ(助けなきゃ!インデックスちゃん!)」タッタッタッ

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 15:19:01.79 ID:INZJMI2iO
シュウウウウゥ…

さわ子「っ…何今の爆発、何なのよ…テロ?」

さわ子「…あれ、どこも痛くない…ん?、なにかしらこれ、白い修道服?いつのまにこんなの着て…」

さわ子「はっ…(あの子は!?)」

◇◇◇

禁書「…」

???「なんだい?その反抗的な目は。まったく君は恩知らずだよ」

禁書「…」

ステイル「ふぅ…このステイル・マグヌスがわざわざこんな辺鄙な島国にまで保護しに来てやったと言うのに」シュボ

ステイル「少々派手にやり過ぎたかな…うん?」

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 15:26:18.67 ID:INZJMI2iO
校庭

ステイル「…君は誰だい?」

禁書「だ、だめ!ゆい!」

唯「…離して」

ステイル「うん?おかしな事を言うね君…それじゃあ僕が、悪者みたいじゃないか」ジジ

◇◇◇

律「なあグラウンドの方、あれ!あれ唯だよな」

紬「あら、そうみたいね」

澪「…あの黒い人は誰だ?」

律「喧嘩か?喧嘩なのか?」

紬「もしそうなら…ねぇ」

澪「ああ、かわいそうだな」

◇◇◇

憂「はっはっ(あの爆発…急がなきゃ!急がないとお姉ちゃんが)」

憂「また人を殺しちゃう!!!」

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 15:35:00.77 ID:INZJMI2iO
校庭

ステイル「よしてくれよ、そんな怖い顔しないでくれないか…殺したくなってしまうだろ?」

禁書「な、ゆいは関係ない!私達の世界がこっちの世界に干渉すれば、ぐっ………」ガクン

ステイル「少し黙っててくれないか」

禁書「…」

唯「インデックスちゃん!」

ステイル「殺しちゃいないよ、眠って貰っただけだ。話をしようじゃないか」

唯「話?」

◇◇◇
靴箱
憂「お姉ちゃん!」タッタッタッ

憂「おね…あうっ」

憂「何これ、軽いけど能力が暴走…?ここ、見えないけど壁みたいに何かある」スッ



20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 15:38:53.52 ID:INZJMI2iO
◇◇◇

律「あれ?なんか砂煙が邪魔で何も見えないじゃんか」

澪「まあ、唯なら大丈夫だろ?警報も止んだし、自習しないと」

律「えーつまんねー」ブー

紬「あらあら、うふふ」

◇◇◇
校庭

ステイル「『人払い』もすでにしていることだし、ゆっくり話をしようか」

唯「『人払い』?…話なんてしない、はやくインデックスちゃんを」

ステイル「聞かないなら殺す」スッ

唯「くっ…」

ステイル「君が動いても殺す、喋っても殺す。君は黙って僕の話を聞くしかない」

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 15:44:30.22 ID:INZJMI2iO
ステイル「まずはそうだね、うん、これだけはっきりさせておこうか『僕は悪くない』」

唯「…」ピク

ステイル「いきなり君達の学校に攻撃をしかけ、こうやって少女を一人、拉致しようとしている…ふふ」

唯「…」

ステイル「それでも『僕は悪くない』んだよ!なぜならコレは」グイ

禁書「…」

唯「…」ピク

ステイル「僕たちの所有物だからさ、ふふ、はははははは」



23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 15:51:51.51 ID:INZJMI2iO
ステイル「はは…ああ、自己紹介がまだだったね…ステイル・マグヌス…イギリス聖教『必要悪の教会』の、魔術師だよ」

唯「…(魔術、師…)」

ステイル「そしてコレは僕と同じイギリス聖教のシスターでもあり、世界に唯一の『魔道書図書館』さ」

ステイル「こいつは特殊な体質を持っていてね…『完全記憶能力』って奴さ、君達の方が専門だよね、こういうのは」


24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 15:59:27.38 ID:INZJMI2iO
ステイル「この世界の各地にある魔道書の『原典』の全てを頭の中に記憶してるのさ」

ステイル「その数は10万冊を越える、それ一冊でも絶大な魔力をもったそれを10万3000冊もだよ」

ステイル「それらを全て脳に記憶しているなんて…化け物さ、こいつは、本当に…っと、話がそれたね」

ステイル「とにかくコレを僕達が保護するのはそういう理由からだ。放っておけば魔道書を狙う悪い人間や『魔術結社』に狙われてしまうからね」

唯「…」

ステイル「ふぅ…まったく、『かわいそう』な話だと思わないかい?」ニヤ

唯「…」プツン

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 16:06:10.18 ID:INZJMI2iO
ステイル「…なんだい、その目は」スッ

禁書「…」

唯「…」ザッ

ステイル「!…動くなと言ったはずだ」

唯「…」ザッ

ステイル「本当に殺すぞ」グイ

唯「…馬鹿じゃないかな?」ザッ

ステイル「なっ…何を、近づくな!それ以上近づいたら…」

唯「『殺すぞ!』だっけ?……そんなに大事な物を?」ザッ

ステイル「はっ!!しまっ……!!!(今、一瞬こいつの声が、僕の声に…!)」

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 16:18:49.92 ID:INZJMI2iO
ステイル「ぐ…ああ!殺す!殺してやるとも!お前をなあっ」

ステイル「灰は灰に、塵は塵に…吸血殺しの『紅十字』!!」轟ッ

ステイル「馬鹿なッ…消えっ…」

唯「『灰は灰に…塵は塵に…』」

ステイル「僕の声!?な、なんだお前は!」

唯「『吸血殺しの『紅十字』!』」轟ッ

ステイル「ば、馬鹿な…ぐっ」

ジュウウウゥ…

ステイル「かはっ…ぜっ、な、何故魔術を…貴様、学園都市の人間…」

唯「そうだよ?レベル5『絶対音感』…くす、インデックスちゃんに似てるよね」

唯「私は私が五感で感じた物を全て記憶、ううん…録音するの、それで」

ステイル「再生…か…くそ、学園都市の化け物どもめ…『魔女狩りの王』!!!」

轟ッ!!

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 16:26:43.55 ID:INZJMI2iO
唯「…」ジー

ステイル「どうだ…どうだ!永昌破棄だ!何が再生だ!できるものか!」

唯「『『魔女狩りの王』!!』……くす、出ちゃったね」

ステイル「な、そ…んな…『魔女狩りの王』!殺れ!」

シュウウウ…プスン

ステイル「ぼ、僕の『魔女狩りの王』が…消えた?」

唯「『絶対音感』…『再生』だけじゃなくて『停止』も出来るんだ。コピーでもオリジナルも」

唯「『じゃあそろそろ死んでもらうよ!』…だってかわいそう」クスクス

ステイル「う、くるな、やめろやめろくるなくるなくるなくるなくるなくるなああああああああああ!」






35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 16:36:30.61 ID:INZJMI2iO
憂「やっと通れた!…お姉ちゃん!」

憂「お姉ちゃ……あ」

唯「あ!憂~手伝ってよ~、はいちり取り」サッサッ

憂「う、うん…なんでグラウンド掃除してるの?」

唯「いやあ、ちょっとね~」

憂「ふーん…(この塵…というか燃えカスってまるで……ま、いっか)」

唯「…」サッサッ

◇◇◇

???「ステイルが殺されてしまうとは…ですが」

禁書「…」スースー

???「……平沢、唯…ですか…」

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 16:45:02.51 ID:INZJMI2iO
◇◇◇
放課後

唯「…(あの女の人、いないなあ…)」スタスタ

唯「…(みつけたら、どうしてあげようかなあ)」スタスタ

男「ああああああーっ不幸だあああああああああ!」

唯「…(何だろうあの人…自販機の前で)」チラ

唯「…(ま、いいや)」スタスタ

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 16:49:55.06 ID:INZJMI2iO
?「あ!あんた!」

唯「…(あの人は…)」


男「げ、ビリビリ!」

美琴「だから私には御坂美琴って名前があるのって何度も何度もー!!」バチバチバチ


唯「…(やっぱり『超電磁砲』の…)」


41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 16:54:20.06 ID:INZJMI2iO
上条「あっぶ…ねーな!そう何度も何度も挨拶がわりに電撃ぶっ放すな!上条さんにも我慢の限界があるんだよ!」

美琴「はあ?そんなモンどうだっていいのよ、さあ決着を付けさせてもらうわよ!」バチバチバチ

上条「うひー」


唯「…(7人の超能力者のなかでも第3位…)」ジー

唯「…(それにしてもあの男の人、レベル5の電撃を消した?…きのせいだよね?)」


48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 17:08:54.77 ID:INZJMI2iO
◇◇◇

美琴「おるああああ待たんかーい!」

上条「お前、それでも高校生かよ!」

ドン!

上条「いたた…す、すみません大丈夫で…あっ」

???「……上条、当麻…」

美琴「つーかーまーえーたー!」ガシ

美琴「ん?」

上条「…神裂…」

神裂「…久しぶりですね上条当麻、相変わらず…元気そうで」チラ

美琴「?」

上条「一年ぶりか?…何をしにきたんだ…もうインデックスは……まさか!」

神裂「ええ、あの時あなたが何も出来ずに終わり、そしてまた一年がたちました」

美琴「な、なんの話?」

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 17:15:55.90 ID:INZJMI2iO
◇◇◇

上条「インデックス!」

禁書「…」スースー

神裂「寝ているだけですよ」

上条「どうして、どうしてこいつはまたこの街に?」

神裂「わかりません、ただ一つ言えるのは、今から一周間後にはまた、あの『儀式』を行わなければならない、ということだけです」

上条「そんな…また、また俺は…何もできないのか…」

神裂「まだ、一週間ほど時間があります」

上条「…?」

神裂「人の脳、記憶に関する事ならそちらの方が専門なのでは?」

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 17:19:01.44 ID:INZJMI2iO
◇◇◇
学生寮

唯「おいちちち…あうっ、し、しみる~」

憂「もう、どうして黙ってたの?体中傷だらけ…」

唯「猫に引っかかれたんだよ~。いっ!」

憂「我慢我慢!」



53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 17:24:02.17 ID:INZJMI2iO
唯「『肉体再生』を記録出来たらな~」

憂「常磐台とかならいるんじゃない?…でも、だめだよ」

憂「お姉ちゃんはこれ以上強くなっちゃダメ」

唯「え~、なんで~?」

憂「なんでも!(『絶対音感』の『容量』にも限界があるんだから…今日も何か得体の知れない能力を記録しちゃったみたいだし)」



54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 17:30:02.17 ID:INZJMI2iO
唯「…でも」

憂「インデックスさんのことは仕方がないよ、あの人は『魔術』の側の人、私達『科学』の側がとやかく言う事なんてないんだよ?」

唯「…でも」

憂「お姉ちゃ、」

唯「友達だもん!」

憂「…お姉ちゃん」

唯「インデックスちゃん辛そうな顔してた…友達が辛そうなら、困ってるなら…私は助ける」

◇◇◇

上条「今度こそ…今度こそインデックスを、救ってみせる!」

56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 17:35:10.64 ID:INZJMI2iO
◇◇◇

上条「悪いな、呼び出したりして」

美琴「別にいいけど…」

上条「なにすねてんだ?」

美琴「すっ!?だ、誰が!」バチバチ

上条「わ、悪い…頼む」

美琴「わかったわよ」ピピ

上条「何でもいい、とにかく記憶にかんする研究でも能力でも片っ端から探してくれ」

美琴「となると…やっぱ『書庫』にハックしかけないとねー」パリッ



57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 17:42:44.34 ID:INZJMI2iO
美琴「なるほどね…」

上条「何か見つかったのか!?」ズイ

美琴「ば、ばか…近い…」

上条「すまん!…で、なにが「なるほど」なんだ?」

美琴「…とりあえず、調べるまでもなく記憶や人の心、精神に関するエキスパートはウチの女王様、『心理掌握』ね」

上条「じゃあそいつに頭でも何でも下げて!」

美琴「待ちなさいって!それともう一人いるわ…」

上条「もう一人?」

美琴「学園都市の第二位『絶対音感』…記憶だけに限るなら、精神系最強の『心理掌握』よりも上でしょうね」

60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 17:51:59.49 ID:INZJMI2iO
◇◇◇

神裂「…平沢、唯」

唯「なんで私の名前知ってるの?」

神裂「どうして、ここが…」

唯「なんで私の名前知ってるの?」

神裂「……」チラ

禁書「…」

神裂「場所を変えませんか?ここでは少し…」

唯「なんで私の名前を知ってるの?」

◇◇◇

上条「とにかく捜すぞ!平沢唯って奴を!」

美琴「ま、待ちなさいってば!」



62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 18:01:11.38 ID:INZJMI2iO
◇◇◇
とある操車場
神裂「話に、なりませんね」

唯「ねぇってば、なんで?何で名前知ってるの?」

神裂「-000…」ボソ

神裂「…七閃」キィン

唯「あ、わかった、---あの消し炭さんの仲間だからか」ズイ

神裂「くっ(速い!)」

唯「聞こえてたよ?『さるばー000』ってなあに?」ゴッ

神裂「…がはっ」ドサ

神裂「…(聖人の私と同じスピード…パワー…まさか彼女も聖人だというのですか?)」

64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 18:13:26.41 ID:INZJMI2iO
唯「よっ」ザ、グイ

神裂「!…がぁ!(いつのまに、背後に…)」ブラン

唯「あなたの筋肉の轟き、骨の軋み、間接の唸り…全部、聞こえてるよ?私が『録音』できるのは能力だけじゃないんだぁ」

神裂「ぐ…かはっ(そんな、私の…聖人としてのフィジカルまで…それではまるで…!)」

唯「ほら、心臓も…4ビート、走り過ぎだよ?」

唯「あ、かっこいい刀~貸して貸して~『…七閃!』だっけ?」スラッ

神裂「…がはぁっ」ズババババン

唯「似てた?ねぇ、似てた?そっくりだったでしょ?…聞いてないかぁ」クス

神裂「---」

唯「いたたた、ふぅ…これでインデックスちゃんを狙う悪い人はいなくなったよね?」

70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/06(火) 18:28:18.71 ID:INZJMI2iO
唯「インデックスちゃんを向かえにいかなきゃ」フラ


◇◇◇


上条「どこにいるんだよ、平沢唯!」

禁書「…」スースー

上条「まってろよ、インデックス…なあ御坂」

美琴「今話かけないで…」パリパリ

美琴「ふぅ…『書庫』のこんな奥にまで…あー疲れた!」

美琴「バッチリ盗んだわよ?桜高の生徒管理システムのデータ、住所もばっちり」

上条「よし、サンキューな御坂!」



71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 18:33:45.64 ID:INZJMI2iO
唯「………いない」フラ

唯「まだ、いたんだ。インデックスちゃんを狙う悪い人たち」フラ

唯「…助けなきゃ」

◇◇◇
唯憂学生寮
美琴「住所だとここなんだけど」

上条「よし、インデックス今助けてやるからな」

禁書「…」スースー

上条「すみませーん」コンコン

憂「はーい(お姉ちゃんじゃない…誰だろう)」

72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 18:38:40.51 ID:INZJMI2iO
◇◇◇

憂「はあ、そうですか…お姉ちゃんならもうすぐ帰ってくるかと…」

憂「…(何なのこの人たち、それにインデックスさんもいるし)」

憂「…お茶、いれてきますね」

上条「あ、いやすみません」

美琴「あ、ありがとうございます」

禁書「…」スースー


◇◇◇

唯「そう、そうなんだ。ありがとう憂」フラ

唯「今から帰るからね」ピッ

73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 18:44:56.89 ID:INZJMI2iO
◇◇◇

憂「そんな…」

上条「全部、事実なんだ、信じてくれとは言わねーが」

上条「せめて、お礼を言わせてくれ、君と君のお姉さんのおかげでインデックスは、助かるかもしれない」

憂「そんな、私は何も…(いいなぁインデックスさん、って私何考えて)」

憂「そういう事なら力になります、きっとお姉ちゃんも協力してくれます!」

上条「ああ、ありがとう」

美琴「…ふん」プイ



75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 18:48:48.14 ID:INZJMI2iO
唯「ただいまー」

憂「お姉ちゃんお帰り!あのね……どうしたの!?血だらけだよ!?」

唯「…うん」チラ

上条「…っ」
美琴「…」

憂「ケガは?大丈夫?」

唯「…うん…」チラ

禁書「…」スースー

憂「とにかく、着替えをし」
唯「憂どいて」

唯「そいつら殺せない」


76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 18:52:42.61 ID:INZJMI2iO
憂「え?おね、きゃあっ」ドン

唯「…」バチバチバチ

美琴「どうやらやる気、みたいね…どうするの?」

上条「どうするったって」

上条「インデックスを守るしかねぇだろ!」

唯「…」ピク

78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 18:57:15.06 ID:INZJMI2iO
唯「…守る?」

上条「そうだよ、お前だってそうなんだろ?あいつを救いたいって、そう思うんだろ?」

禁書「…」

唯「助けなきゃ…悪い奴から、お前らから、インデックスちゃんを…助けなきゃ!」バチバチバチッ

上条「…くっ」バシュゥ

上条「いいぜ…言ってもわかんねぇなら、まずは」

唯「…」パリパリ

上条「その幻想をぶち殺す!」

83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 19:06:23.75 ID:INZJMI2iO
上条「だあっ」スカ

唯「…『その幻想をぶち殺す!』だって」

上条「…!(声真似の能力か?)」

唯「なにそれ、馬鹿みたいだよ」ゴッ

上条「ぐはっ…」

唯「そんなんじゃインデックスちゃんは救えない!誰も、救えない!」ゴスッゴスッ

上条「がっ…くっ(なんだ?こいつの力、スピード…まるで、これじゃ)」ガシ

唯「?…離して!…あれ?」フラ

上条「…(今だ!)」バキ!

唯「きゃあっ」ドサ

憂「お姉ちゃん!」

84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 19:15:01.05 ID:INZJMI2iO
唯「…!」

上条「…使ってみろよ、ほら、御坂の電撃でも、ステイルの炎でも」ガシ

唯「…!…!(なんで?なんで能力が!)」

上条「…使えよ、神裂の七閃でも、運動能力でも、…他の誰かの力を」ググ

唯「…くうッ(そうだ、この人夕方にも見た!…能力の無効化ッ…)」ジタバタ

上条「…救えてねぇのはお前だろ」

唯「!」

96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 19:51:11.61 ID:INZJMI2iO
上条「そんなすげえ能力があるのに、なんでインデックスを救ってやらねぇんだ」

唯「!…救ってる、助けてるもん!」

上条「違う!お前はただ!隠してるだけだ!救っちゃいねぇ、壁みたいにただ覆って、隠しちまってるだけなんだよ!」

唯「…!」

上条「後ろをみてみやがれ!お前が守ってるつもりのインデックスの顔を!」

唯「そんな…」チラ

禁書「…」スースー

唯「そんなっ…」

禁書「ゼェ…ゼェ…」

上条「お前の耳なら、聞こえるんだろ?…そいつはただ、寝てるだけか?」

上条「そいつは本当に、救われてるのか?…どうなんだよ!!」



98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 19:57:19.58 ID:INZJMI2iO
唯「…い、インデックスちゃん」

禁書「…はあ…はあ…ゆ、い?…」

唯「インデックスちゃん!ごめん、…ごめん私」

禁書「大丈夫、だよ?…悪い魔術師は…私が、追い払うから、ゆいの、世界には割り込ませない」

禁書「…巻き込ま、せない…から…」

唯「イン、デックス、ちゃん…」

上条「お前が本当にインデックスを救いたいなら、やることは一つじゃねぇか」

上条「今度は見失うんじゃねぇぞ…インデックスを」

唯「…うん!」



100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 20:04:48.48 ID:INZJMI2iO
唯「………」ジー

インデックス「…はあ…はあ…ぐ…」

唯「…(上条は言ってた、インデックスちゃんは脳の容量の80%を魔道書に支配されてるって)

唯「…(そんなはずない…だってそれなら『完全記憶能力者』はみんな、5、6才で死んじゃう事になるよ)」

唯「…(だからそれはきっと…嘘…インデックスちゃんのいた教会が細工したんだ、一年おきに記憶をなくさせるために)

唯「…(そうすれば、インデックスちゃんが裏切ることもなくなる…くっ)」

唯「…(耳を澄ませ…聞け…)

トクン

唯「!」

101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 20:07:46.51 ID:INZJMI2iO
唯「なに、コレ…」

トクン

唯「違う…インデックスちゃんの音じゃない…」

唯「微妙にだけど、ずれてる……上条さん!」

上条「どうした!」

唯「きっと…ここ、ここに何か細工がしてあるよ」

上条「…口?…よし」グイ


バギン!

102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 20:14:38.47 ID:INZJMI2iO
禁書「」ムク

上条「インデックス!

唯「インデックスちゃん!」

禁書「…侵入者…第一から第三までの結界の破壊を確認…再生を開始……失敗……使われた術式からの逆算を開始…失敗」

上条「なんだ…どうなってるんだ?」

唯「…インデックスちゃん?」

禁書「これより…侵入者の迎撃を開始します…」



103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 20:19:36.93 ID:INZJMI2iO
禁書「『聖ジョージの聖域』…発動」ブォン

禁書「…」グググ

ドシュウウウゥ!

上条「くそ!」バシュ

上条「何が、どうなってんだよ…」シュウウウ

唯「上条さん!?(無効化が、追い付いてない!?)」


104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 20:26:11.49 ID:INZJMI2iO
唯「なら…魔術には魔術で『七閃』!」ビキビキ

禁書「…『聖ジョージの聖域』は侵入者に対して効果が見られません…」

禁書「これより…術式を変更します『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』」

ドシュウウウウ!

上条「ぐわああ」バシュゥ

上条「う、おおおっ!」ブシュ

唯「上条さん!…お願い、インデックスちゃん目を覚まして!」


105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 20:33:28.41 ID:INZJMI2iO
上条「平沢!」バシュゥ

唯「!」

上条「悪かったな、さっきは、ひどいこといっちまって!」バシュ

上条「俺も間違ってた…やっぱりお前の力…すげえよな!」

唯「そんなこと、言ってる場合じゃ」

上条「よく見てろ、そんでもって、聞いてろ!!」

唯「な、何を……はっ!」

上条「お前に『力』を貸してやる…お前に、主人公を、譲ってやる!」

唯「…」コクン

上条「うおおおおっ!行けええええ」バシュシュシュゥ

唯「!」ダッ


バキィン!!!


107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 20:39:42.34 ID:INZJMI2iO
禁書「最終…、章、首…輪、破壊…再生…失」

禁書「」バタ

上条「…おわった、のか?」

唯「インデックスちゃん!」ダッ

ヒラ…

上条「平沢!」

ヒラ…ヒラ…

唯「インデックスちゃん」

禁書「…ゆ、い…」

『羽』




ドサ!

108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 20:43:54.02 ID:INZJMI2iO
病院

◇◇◇

唯「…」

憂「お姉ちゃん…」

ガラガラ

澪「唯!大丈夫か?」

律「お前が入院なんてな…はは、大丈夫か?本当に」

紬「唯ちゃん…」

梓「唯先輩!」

唯「あの…病室、間違ってませんか?」





112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 20:50:35.21 ID:INZJMI2iO
唯「なーんて、びっくりした?」

◇◇◇

バタン!!

上条「…」ボロ

医者「ひ、酷い有様だね………よかったのかい?何も、覚えていないんだろう?」

上条「…」

医者「記憶喪失というよりは、記憶破壊だよね?脳細胞ごと焼き切れてる、二度と元にはもどらないだろうね?それに、あの子もね?」

上条「…大丈夫、ですよ」

◇◇◇

ガラガラ

禁書「…ゆい…」

唯「…インデックスちゃん…」



113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/06(火) 20:56:38.60 ID:INZJMI2iO
禁書「ゆい!」ガバ

唯「おおう!、よしよし~」ナデナデ

◇◇◇

上条「平沢って人だってそうですよ、大丈夫」

医者「…一体何が、大丈夫なんだい?」

上条「ちゃんと、覚えてる。自分が何を守ったのか、何を救ったのか」

医者「君もあの子も脳細胞ごと焼き潰されてる…脳じゃないなら一体どこで覚えてるというんだい?…同じ質問をさっきもしたけど一応君にも聞いておくよ?」

◇◇◇

『心に、じゃないですか』


おしまい

コメント

No title

Fateかと思ったら禁書だったか・・・

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